林幹雄
林 幹雄(はやし もとお、1947年〈昭和22年〉1月3日 - )は、日本の政治家。
林 幹雄 はやし もとお | |
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経済産業省より公表された肖像 | |
生年月日 | 1947年1月3日(77歳) |
出生地 | 日本 千葉県香取郡東庄町 |
出身校 | 日本大学芸術学部文芸学科卒業 |
前職 | 小松川鋼機従業員 |
所属政党 | 自由民主党(旧渡辺派→山崎派→二階派) |
称号 | 芸術学士(日本大学・1970年) |
親族 |
父・林大幹(元環境庁長官) 長男・林幹人(千葉県議会議員) |
公式サイト | 自由民主党 地方創生実行統合本部長 衆議院議員 林もとお |
内閣 | 第3次安倍第1次改造内閣 |
在任期間 | 2015年10月7日 - 2016年8月3日 |
内閣 |
福田康夫改造内閣 麻生内閣 |
在任期間 |
2008年8月2日 - 2008年9月24日 2009年7月2日 - 2009年9月16日 |
選挙区 |
(旧千葉2区→) (千葉10区→) (比例南関東ブロック→) 千葉10区 |
当選回数 | 10回 |
在任期間 | 1993年7月18日 - 2024年10月9日 |
当選回数 | 3回 |
在任期間 | 1983年 - 1993年 |
衆議院議員(10期)、国土交通副大臣(第1次小泉第2次改造内閣・第2次小泉内閣)、衆議院国土交通委員長、国家公安委員会委員長(第77・79代)兼沖縄及び北方対策担当大臣兼防災担当大臣(福田康夫改造内閣・麻生内閣)、衆議院議院運営委員長(第77代)、自民党筆頭副幹事長、経済産業大臣(第21代)兼内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)を歴任した。
来歴
編集千葉県香取郡東庄町生まれ。現住所は銚子市清川町4丁目。千葉県立佐原高等学校、日本大学芸術学部文芸学科卒業。大学卒業後は小松川鋼機の従業員を経て父・林大幹の秘書を務める[1]。1983年、千葉県議会議員選挙に出馬し、初当選した。県議は1993年まで3期10年務める[1]。1993年、第40回衆議院議員総選挙に旧千葉2区(定数4)から自由民主党公認で出馬し、得票数3位で当選した。以後、10期連続当選。
2003年、第1次小泉第2次改造内閣で国土交通副大臣に任命され、第2次小泉内閣まで務める。2008年、福田康夫改造内閣で国家公安委員会委員長、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、防災)に任命され初入閣したが、福田康夫首相は内閣改造の約1ヶ月後に退陣を表明したため、わずか54日で閣僚を退任した。2009年、麻生内閣で前年同様、国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、防災)に任命されるが、自民党は同年の第45回衆議院議員総選挙で大敗し、麻生内閣は退陣。わずか2ヶ月程度で、再び閣僚を退任した。総選挙では現職の閣僚ながら千葉10区で民主党新人の谷田川元に敗れたが、重複立候補していた比例南関東ブロックで復活当選を果たした。
2011年、同じ近未来政治研究会に所属していた甘利明が立ち上げたさいこう日本に参加[2]。2012年の第46回衆議院議員総選挙では千葉10区で民主党の谷田川を破り、7選。選挙後、結成以来所属していた近未来政治研究会での石原伸晃の会長就任を受けて退会し、志帥会へ移籍。二階俊博会長の下で、志帥会副会長を務める[3]。2013年1月、自民党治安・テロ対策調査会長に就任。
2014年の第47回衆議院議員総選挙では千葉10区で再び民主党の谷田川を破り、8選。2015年10月7日、第3次安倍第1次改造内閣で経済産業大臣、産業競争力担当大臣、原子力経済被害担当大臣、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)に任命された。2016年8月3日、大臣を退任し、自民党幹事長代理に就任[4]。2017年8月3日、選挙対策委員長代理を兼務する[5]。同年の第48回衆議院議員総選挙は希望の党公認となった谷田川を退け、9選。
2021年10月31日、第49回衆議院議員総選挙で自民党内規の73歳定年制により小選挙区単独の出馬となり、立憲民主党から出馬した谷田川に2,851票差まで迫られたが10選を果たした。
2024年4月4日、自民党は党紀委員会を開き、林を党の役職停止1年とするなど、派閥裏金事件に関わったとして安倍派と二階派の議員ら39人への処分を決定した[6]。同年9月15日、後援会会合にて次の衆議院総選挙に立候補せず政界を引退する意向を表明[7]。
政策・主張
編集憲法
編集- 憲法改正について、2012年、2017年、2021年のアンケートで「賛成」と回答[8][9][10]。
- 改正すべき項目として「自衛隊の保持を明記する」「集団的自衛権の保持を明記する」「財政の健全性に関する条項を新設する」「緊急事態に関する条項を新設する」と主張[10]。
- 憲法9条への自衛隊の明記について、2021年のアンケートで「賛成」と回答[11]。
- 憲法を改正し緊急事態条項を設けることについて、2021年の毎日新聞社のアンケートで「賛成」と回答[12]。
外交・安全保障
編集- 「他国からの攻撃が予想される場合には敵基地攻撃もためらうべきではない」との問題提起に対し、2021年のアンケートで「どちらかといえば賛成」と回答[10]。
- 「北朝鮮に対しては対話よりも圧力を優先すべきだ」との問題提起に対し、2021年のアンケートで「どちらかといえば賛成」と回答[10]。
- 普天間基地の辺野古移設について、2021年のアンケートで「賛成」と回答[10]。
- 日本の核武装について、2012年のアンケートで「将来にわたって検討すべきでない」と回答[8]。
ジェンダー
編集- 選択的夫婦別姓制度の導入について、2014年のアンケートでは「反対」と回答[13]。2017年のアンケートでは「どちらとも言えない」と回答[9]。2021年のアンケートでは「どちらかといえば反対」と回答[10]。
- 同性婚を可能とする法改正について、2021年のアンケートで「どちらかといえば反対」と回答[10]。
- 「LGBTなど性的少数者をめぐる理解増進法案を早期に成立させるべきか」との問題提起に対し、2021年のアンケートで「どちらとも言えない」と回答[10]。
- クオータ制の導入について、2021年のアンケートで「どちらかといえば反対」と回答[11]。
原子力政策への答弁
編集- 2016年3月15日、衆議院予算委員会での質疑において、経済産業大臣として原子力政策に関する野党議員の質問に明確に答えられず、何度も立ち往生し、批判を受けた。林は「事前通告のない専門的な質問が多かった」ことが原因などとしたが、勉強不足であることも認めた[14]。
その他
編集不祥事
編集政治資金
編集- 道路特定財源が資金源であり、道路特定財源の一般財源化に反対している道路運送経営研究会から献金を受けていた[20][21]。
- しんぶん赤旗の報道によれば、林が代表を務める「自民党千葉県第10選挙区支部」が西松建設のダミーの政治団体「新政治問題研究会」「未来産業研究会」から、計100万円の献金を受けていた[22]。林への献金について、作家の宮崎学が西松建設元社長の国沢幹雄を政治資金規正法違反容疑で東京地検に告発した[23]が、国沢に対しては不起訴処分(起訴猶予)が下った。
- 1998年から2000年までの3年間、鈴木宗男が代表を務める自由民主党北海道第13選挙区支部及び鈴木の資金管理団体である「21世紀政策研究会」から、150万円の献金を受け取っていた。
人物
編集- 2014年の第186回国会において、大臣、副大臣、政務官、補佐官、議長、副議長、委員長のいずれの要職にもついていなかったのみならず、質問、議員立法、質問主意書提出のいずれもなかったことが指摘された[24][25]。
- 自民党幹事長であった二階俊博の側近としても知られ、二階の移動の際には必ずと言っていいほど随行している[26]。
- 安保法制審議の際に議院運営委員長を務めており、このときは「静かなること林のごとし」と自嘲気味のダジャレで野党との折衝を乗り切った。また、キャッチフレーズは『やる木!ほん木!林です。』、経産大臣在任時の際は「自分は経産大臣だが、計算は得意ではない」と自嘲するなどダジャレを特技としている[27]。
所属団体・議員連盟
編集関連書籍
編集- 大下英治著『自民党の番頭 林幹雄の凄腕 二階幹事長の懐刀』(2019年2月8日、さくら舎) ISBN 978-4865811834
脚注
編集- ^ a b profile - 自由民主党 地方創生実行統合本部長 衆議院議員 林もとお
- ^ “甘利氏の「さいこう」発会式 自民党議員19人が参加”. 産経新聞. (2011年6月23日) 2011年7月31日閲覧。
- ^ 志帥会主催「国土強靱化」講演&パーティに支持者3000人
- ^ 自民、幹事長代行に下村氏 日本経済新聞 2016年8月3日
- ^ 【自民党役員人事】自民党が幹事長代理に金田勝年前法相、国対代理に松本純前防災相の起用固める 異例の閣僚投入 産経新聞 2017年8月8日
- ^ “塩谷・世耕氏に離党勧告 下村・西村氏は党員資格停止―裏金事件、39人の処分決定・自民”. 時事通信. (2024年4月4日) 2024年4月7日閲覧。
- ^ “自民・林幹雄氏、今期限り引退 元経産相、二階氏側近”. 時事ドットコム. 時事通信社. (2024年9月15日) 2024年9月15日閲覧。
- ^ a b c d e “2012衆院選 千葉10区 林 幹雄”. 毎日jp (毎日新聞社) 2014年12月19日閲覧。
- ^ a b “林幹雄”. 2017衆院選 候補者アンケート(朝日・東大谷口研究室共同調査). 朝日新聞社. 2021年10月22日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “林幹雄”. 朝日・東大谷口研究室共同調査 - 2021衆議院選挙. 朝日新聞社. 2021年10月22日閲覧。
- ^ a b “千葉10区”. NHK 衆議院選挙2021 候補者アンケート. 2021年10月21日閲覧。
- ^ a b “自民 千葉19区 林幹雄”. 第49回衆院選. 毎日新聞社. 2022年6月7日閲覧。
- ^ 朝日新聞、2014年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査、2014年。
- ^ “石破氏、法案説明ミス「深くおわび」”. 日本経済新聞. (2016年3月16日). オリジナルの2016年3月16日時点におけるアーカイブ。
- ^ 原田晋也、皆川剛 (2021年6月23日). “森友問題「赤木ファイル」黒塗りでも読み解けたこと、残った謎 安倍昭恵氏の削除は初日に指示”. 東京新聞 2021年9月21日閲覧。
- ^ 【速報】多古町長を逮捕 衆院選、町職員に投票依頼か 公選法違反疑い 千葉日報 2021年11月18日配信 2021年11月18日閲覧
- ^ “千葉県多古町長を略式起訴 衆院選、職員に投票依頼”. 共同通通信 (2021年12月8日). 2021年12月10日閲覧。
- ^ “【速報】所多古町長が辞職表明「町内混乱させた」 公選法違反認める”. 千葉日報. (2021年12月10日) 2021年12月10日閲覧。
- ^ “千葉県多古町長の辞職承認 公選法違反めぐり臨時議会”. 産経新聞. (2021年12月17日) 2021年12月18日閲覧。
- ^ 社団法人全日本トラック協会への補助金のあり方に関する質問主意書、平成二十年一月二十五日提出、質問第三〇号
- ^ 衆議院議員鈴木宗男君提出社団法人全日��トラック協会への補助金のあり方に関する質問に対する答弁書、平成二十年二月五日受領、答弁第三〇号
- ^ “「西松の金」小沢氏に突出/資金管理団体などへ3100万”. しんぶん赤旗. (2009年3月4日) 2015年10月10日閲覧。
- ^ 国家公安委員長に狙いを定めた
- ^ 「国会議員三ツ星データブック」、186国会版 国会議員三ツ星データブック、特定非営利法人「万年野党」著。ISBN 978-4905239239
- ^ 国会質問も議員立法も質問主意書もない「オールゼロ議員」、64人全氏名を公開! BLOGOS 2014年10月15日
- ^ 日本放送協会. ““特別秘書”は、こっそりカレー | 永田町・霞が関のサラめし”. NHK政治マガジン. 2019年7月16日閲覧。
- ^ “二階会長が“禁止令”! 「林幹雄大臣」のトホホなダジャレ”. デイリー新潮. 2021年11月13日閲覧。
- ^ “自民党たばこ議員連盟臨時総会(出席者)”. 2018年4月11日閲覧。
- ^ a b c 俵義文 『日本会議の全貌』 花伝社、2016年
関連項目
編集外部リンク
編集- 自由民主党 地方創生実行統合本部長 衆議院議員 林もとお
- 林幹雄 (motoo.hayashi2213) - Facebook
公職 | ||
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先代 宮澤洋一 |
経済産業大臣 第21代:2015年 - 2016年 |
次代 世耕弘成 |
先代 宮澤洋一 |
内閣府特命担当大臣 (原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 第5代:2015年 - 2016年 |
次代 世耕弘成 |
先代 泉信也 佐藤勉 |
国家公安委員会委員長 第77代:2008年 第79代:2009年 |
次代 佐藤勉 中井洽 |
先代 岸田文雄 佐藤勉 |
内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策) 第11代:2008年 第13代:2009年 |
次代 佐藤勉 前原誠司 |
先代 泉信也 佐藤勉 |
内閣府特命担当大臣(防災) 第12代:2008年 第14代:2009年 |
次代 佐藤勉 前原誠司 |
先代 中馬弘毅 吉村剛太郎 |
国土交通副大臣 佐藤泰三と共同 2003年 - 2004年 |
次代 蓮実進 岩井国臣 |
議会 | ||
先代 逢沢一郎 |
衆議院議院運営委員長 第77代:2014年 - 2015年 |
次代 河村建夫 |
先代 橘康太郎 |
衆議院国土交通委員長 2005年 - 2006年 |
次代 塩谷立 |
党職 | ||
先代 茂木敏充 原田義昭 |
自由民主党筆頭副幹事長 2007年 - 2008年 2009年 - 2010年 |
次代 原田義昭 遠藤利明 |