広田一
広田 一(廣田 一[2]、ひろた はじめ、1968年10月10日 - )は、日本の政治家。参議院議員(3期)。
広田 一 ひろた はじめ | |
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内閣広報室より公表された肖像 | |
生年月日 | 1968年10月10日(56歳) |
出生地 | 日本 高知県土佐清水市 |
出身校 | 早稲田大学社会科学部卒業 |
前職 | コクド従業員 |
所属政党 |
(自由民主党→) (無所属→) (民主党→) (民進党→) (無所属→) (立憲民主党→) 無所属(立憲民主・社民・無所属) |
称号 | 学士(社会科学)(早稲田大学・1992年) |
親族 | 父・広田勝(元高知県議会議員) |
公式サイト | 参議院議員 広田一 オフィシャルWEBサイト |
選挙区 |
(高知県選挙区→) 徳島県・高知県選挙区 |
当選回数 | 3回 |
在任期間 |
2004年7月26日 - 2016年7月25日 2023年10月26日 - 現職 |
選挙区 | 高知県第2区 |
当選回数 | 1回 |
在任期間 | 2017年10月22日[1] - 2021年10月14日 |
選挙区 | 土佐清水市選挙区 |
当選回数 | 2回 |
在任期間 | 1995年 - 2001年 |
衆議院議員(1期)、防衛大臣政務官、参議院国土交通委員長、民主党国会対策委員長代理、衆議院会派「社会保障を立て直す国民会議」国会対策委員長、立憲民主党国会対策委員長代理、高知県議会議員(2期)を歴任した。
来歴
編集高知県土佐清水市出身[3]。高知高等学校、早稲田大学社会科学部卒業[4]。早大在学中の3年間、小渕恵三衆議院議員の下で鞄持ちを務めていた[3]。大学卒業後、西武鉄道グループであったコクドに入社[4]。
1995年、高知県議会議員選挙に7月の第17回参議院議員通常選挙に出馬する父・広田勝(同選挙では落選、第41回衆議院議員総選挙でも高知3区から立候補して落選し、政界を引退。その後土佐清水商工会議所会頭などを歴任[5])の後継として立候補し、初当選[6]。県議時代は自由民主党に所属し、2期6年務めた[7]。1997年より父が四万十市で営む食品卸売業・幡多上島珈琲の取締役[4]。2001年、高知県議を2期目の任期途中で辞職し、第19回参議院議員通常選挙に無所属で高知県選挙区から出馬したが、自民党現職の田村公平に敗れ、落選。2004年、第20回参議院議員通常選挙に再び無所属で高知県選挙区から出馬し、自民党現職の森下博之を破り初当選した。当選後、会派「民主党・新緑風会」に入会。
2009年、民主党幹事長を務めていた小沢一郎の要請を受け、民主党に入党[8]。2010年の第22回参議院議員通常選挙では民主党公認で高知県選挙区から出馬し、再選。同年9月、菅直人第1次改造内閣で防衛大臣政務官に任命され、菅直人第2次改造内閣まで務めた。
2014年、参議院国土交通委員長に就任。2015年11月、参議院における徳島・高知の合区への反対により次の改選への出馬を見送る意向を表明し、翌2016年1月、民進党の玄葉光一郎選挙対策委員長から、次期衆議院議員総選挙に高知2区から出馬するよう、要請を受けた[9]。同年の第24回参議院議員通常選挙には前年に表明した通り、出馬を見送った[10]。
2017年の第48回衆議院議員総選挙に際し、前原誠司民進党代表が9月27日、民進党を事実上解党し、希望の党からの立候補を容認する方針を表明[11]。広田も高知2区で希望の党の公認の内定を受けていたが、10月5日に高知市内で記者会見し、希望の党からの公認を辞退したうえで、同時に立憲民主党からも公認を受けない無所属で立候補する意向を表明[12]。広田の無所属での出馬表明を受け、日本共産党は公認候補の擁立を取り下げ、高知2区では広田を支援する方針を明らかにして共産空白区となった[13]。事実上の野党統一候補で高知2区から出馬し、終盤に至るまで接戦が伝えられていたが[14]、自由民主党前職で元農林水産大臣の山本有二を2万票超の大差で破り、当選(山本も比例復活)[15]。小選挙区比例代表並立制の導入以来、自民党以外の候補が高知県の小選挙区で議席を獲得したのは、第41回衆議院議員総選挙で日本共産党の山原健二郎が高知1区で当選して以来21年ぶりで、2000年から自民党が一貫して獲得してきた小選挙区の議席の独占が、広田の当選により途絶えた[15]。
選挙後の10月25日、野田佳彦や岡田克也、安住淳ら無所属で出馬し当選した民進党籍の残る議員の会合に出席し、新たな会派の結成で一致[16]。翌10月26日、広田を含む13人が「無所属の会」を結成した[17]。
2018年に民進党が希望の党と合流し国民民主党に移行した際には不参加を表明し、5月7日に民進党に離党届を提出した[18]。
2019年1月15日、「無所属の会」の岡田克也代表ら9人の議員は立憲民主党会派に入会[19]。1月16日、立憲会派合流を見送った野田佳彦は、残る広田、玄葉光一郎、本村賢太郎の3人、会派に所属していなかった重徳和彦、井出庸生、中島克仁の3人とともに新しい衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」を結成したと発表した[20]。
2020年9月3日、立憲民主党と国民民主党が解党して設立する合流新党に参加する意向を表明。同月15日、(新)立憲民主党に入党した[21]。
2021年、第49回衆議院議員総選挙に立憲民主党公認で高知2区から再び出馬するも、前高知県知事で自民党公認の尾﨑正直にダブルスコアの大差をつけられて敗れ、落選[22]。
2023年5月、立憲民主党高知県連代表代行を退任、党籍を更新しなかったため同月末で無所属となった[25]。
2023年7月23日、同年10月の参議院徳島・高知選挙区補欠選挙への立候補を前向きに検討する意向を表明した。高知市内で面会した立憲民主党高知県連幹部の出馬要請に対し、広田は無所属で出馬する考えを示し「まっとうな政治を取り戻す」と語った[26]。8月18日に高知・徳島両市内で会見を行い、無所属での出馬を正式表明した[27]。
10月22日の投開票の結果、自由民主党公認で前高知県議会議員の西内健を破り当選[28][29][30][31]。
2024年9月26日、参院会派「立憲民主・社民」に入会。これに伴い会派名が「立憲民主・社民・無所属」に変更された[32]。
政策・主張
編集憲法
編集- 憲法改正について、2017年の朝日新聞社のアンケートで「どちらかといえば反対」と回答[33]。2021年のNHK、毎日新聞社のアンケートで「賛成」と回答[34][35]。
- 憲法9条への自衛隊の明記について、2021年のNHKのアンケートで「反対」と回答[34]。
- 憲法を改正し緊急事態条項を設けることについて、2021年の毎日新聞社のアンケートで「賛成」と回答[35]。
外交・安全保障
編集- 敵基地攻撃能力の保有について、2021年の毎日新聞社のアンケートで「反対」と回答[35]。
- 普天間基地の辺野古移設をめぐる政府と沖縄県の対立をどう考えるかとの問いに対し、2021年の毎日新聞社のアンケートで「政府は埋め立てをいったん中断して、沖縄県と話し合うべき」と回答[35]。
- 徴用工訴訟などの歴史問題をめぐる日韓の関係悪化についてどう考えるかとの問いに対し、2021年の毎日新聞社のアンケートで「より強い態度で臨む」と回答[35]。
ジェンダー
編集- 選択的夫婦別姓制度の導入について、2021年のNHKのアンケートで「賛成」と回答[34]。
- 同性婚を可能とする法改正について、2021年のNHKのアンケートで「賛成」と回答[34]。
- クオータ制の導入について、2021年のNHKのアンケートで「賛成」と回答[34]。
その他
編集- 「原子力発電への依存度について今後どうするべきか」との問題提起に対し、2021年のNHKのアンケートで「下げるべき」と回答[34]。
- 10%の消費税率について、2021年の毎日新聞社のアンケートで「引き下げるべき」と回答[35]。
- 森友学園への国有地売却をめぐる公文書改竄問題で、2021年5月6日、国は「赤木ファイル」の存在を初めて認めた[36]。しかし5月13日、菅義偉首相はファイルの存在を踏まえた再調査を行わない考えを報道各社に書面で示した[37]。9月の自民党総裁選挙で総裁に選出された岸田文雄も10月11日、衆議院本会議の代表質問で再調査の実施を否定した[38]。国の対応をどう考えるかとの同年の毎日新聞社のアンケートに対し、「さらに調査や説明をすべき」と回答[35]。
- 受動喫煙防止を目的に飲食店などの建物内を原則禁煙とする健康増進法改正について、広さによる一律規制に反対。「広さというよりは、飲食店の個別的事情・方針によるべき。スタッフが喫煙者のみで、喫煙を目的とする客のみが利用する業務形態であれば、可能とする余地がある」としている [39]。
- 参議院選挙での合区は解消すべきだとしている[40]。
人物
編集所属団体・議員連盟
編集選挙歴
編集当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
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当 | 1995年高知県議会議員選挙 | 1995年4月9日 | 36 | 土佐清水市選挙区 | 無所属 | ーー票 | ーー | 1 | ー/ー | / |
当 | 1999年高知県議会議員選挙 | 1999年4月11日 | 40 | 土佐清水市選挙区 | 無所属 | ーー票 | ーー | 1 | ー/1 | / |
落 | 第19回参議院議員通常選挙 | 2001年 7月29日 | 32 | 高知県選挙区 | 無所属 | 11万2673票 | 30.32% | 1 | 2/5 | / |
当 | 第20回参議院議員通常選挙 | 2004年 7月11日 | 35 | 高知県選挙区 | 無所属 | 15万9178票 | 43.57% | 1 | 1/4 | / |
当 | 第22回参議院議員通常選挙 | 2010年 7月11日 | 41 | 高知県選挙区 | 民主党 | 13万7306票 | 37.51% | 1 | 1/5 | / |
当 | 第48回衆議院議員総選挙 | 2017年10月22日 | 47 | 高知県第2区 | 無所属 | 9万2179票 | 56.48% | 1 | 1/2 | / |
落 | 第49回衆議院議員総選挙 | 2021年10月31日 | 53 | 高知県第2区 | 立憲民主党 | 5万5214票 | 31.52% | 1 | 2/3 | 5/1 |
当 | 第25回参議院議員補欠選挙 | 2023年10月22日 | 55 | 徳島県・高知県選挙区 | 無所属 | 23万3250票 | 62.15% | 1 | 1/2 | / |
脚注
編集- ^ “国会議員の任期満了日等”. 鳥取県公式サイト 2021年8月18日閲覧。
- ^ “国会議員関係政治団体一覧(高知県)”. 高知県庁 (2020年12月31日). 2023年11月22日閲覧。
- ^ a b “候補者の横顔(4) 広田一さん(49)無所属・新 高知2区”. 高知新聞. (2017年10月15日) 2017年11月19日閲覧。
- ^ a b c d e f プロフィール - 参議院議員 広田一 オフィシャルWEBサイト
- ^ “大新年会~土佐清水~”. 高知青年会議所広報総務委員会 (2013年2月5日). 2023年10月23日閲覧。
- ^ “立候補した2人、その横顔は? 参院徳島・高知補選”. 毎日新聞. (2023年10月7日) 2023年10月10日閲覧。
- ^ “参院補選高知・徳島 候補の横顔”. 読売新聞. (2023年10月8日) 2023年10月10日閲覧。
- ^ “参院、無所属4氏が民主入党/単独過半数へ前進”. 四国新聞. (2009年10月20日) 2017年11月19日閲覧。
- ^ “選挙:次期衆院選 広田氏に2区出馬要請 民主・玄葉選対委員長「30日までに決定を」/高知”. 毎日新聞. (2016年1月21日) 2017年11月19日閲覧。
- ^ “参院改選19人が引退・不出馬 江田元議長ら”. 日本経済新聞. (2016年6月2日) 2017年11月19日閲覧。
- ^ “衆院選:民進党、事実上解党 「希望の党」に合流へ”. 毎日新聞. (2017年9月28日) 2017年11月18日閲覧。
- ^ “【衆院選】民進・広田一氏、無所属出馬へ 高知2区、希望の公認を辞退”. 産経新聞. (2017年10月5日) 2017年11月18日閲覧。
- ^ “2区 広田氏は無所属で 共産は出馬取り下げへ/高知”. 毎日新聞. (2017年10月4日) 2017年11月18日閲覧。
- ^ “【衆院選終盤情勢・高知】2区、広田と山本が接戦”. 産経新聞. (2017年10月18日) 2017年11月18日閲覧。
- ^ a b “高知)1区は中谷氏、2区は広田氏 自民の独占崩れる”. 朝日新聞. (2017年10月23日) 2017年11月18日閲覧。
- ^ “【2017衆院選】民進系無所属が会派結成へ 高知2区・広田氏も賛同”. 高知新聞. (2017年10月26日) 2017年11月19日閲覧。
- ^ “民進系、「無所属の会」結成=13人参加、野党第3会派に”. 時事通信. (2017年10月26日) 2017年11月19日閲覧。
- ^ “広田一氏(高知2区)国民民主参加せず 民進県連・近藤代表も”. 高知新聞. (2018年5月8日)
- ^ “無所属の会9人が立憲民主党会派に合流へ 岡田克也氏ら入会届を提出”. 産経新聞 (2019年1月15日). 2019年1月17日閲覧。
- ^ “井出・野田氏ら新会派発足 社会保障テーマに政策づくり”. 信濃毎日新聞 (2019年1月17日). 2019年1月17日閲覧。
- ^ “衆院・高知2区、広田氏が新党参加へ 「国政に緊張感を」 /高知”. 毎日新聞. (2020年9月4日) 2020年9月14日閲覧。
- ^ “衆院選2021 小選挙区 高知県 : 【衆院選2021】衆議院議員総選挙 10月31日投開票 : 選挙・世論調査(選挙) : 読売新聞オンライン”. 読売新聞 2021年11月2日閲覧。
- ^ 令和5年10月22日執行参議院徳島県及び高知県選挙区選出議員補欠選挙選挙公報 徳島県選挙管理委員会
- ^ “【2023参院補選 高知/徳島】候補者の横顔 広田一さん(55)無所属・元 現場歩き暮らし守る”. 高知新聞. (2023年10月8日) 2023年10月10日閲覧。
- ^ “10月参院補選 立憲民主党高知県連が広田一氏に出馬要請【高知】”. 高知さんさんテレビ. (2023年7月24日) 2023年7月25日閲覧。
- ^ “広田一氏、補選出馬前向き 立民要請、無所属で検討”. 産経新聞. (2023年7月23日) 2023年7月23日閲覧。
- ^ “立憲前衆院議員の広田氏、無所属で立候補表明 参院補選徳島・高知”. 朝日新聞. (2023年8月19日) 2023年8月19日閲覧。
- ^ “参院補選で勝利の広田一氏、戦術使い分け…地元高知では「無所属」・徳島では大物議員の支援”. 読売新聞オンライン (2023年10月23日). 2024年12月8日閲覧。
- ^ “野党系元職の広田氏が当選確実、自民新顔を破る 参院徳島・高知補選:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2023年10月22日). 2024年12月8日閲覧。
- ^ “【動画あり】広田氏が参院補選を制す 西内氏に9万票差 投票率最低32.16% 徳島・高知 | 高知新聞”. www.kochinews.co.jp. 2024年12月8日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “参院補選 徳島高知 | NHK選挙WEB”. www.nhk.or.jp. 2024年12月8日閲覧。
- ^ “広田一氏が立民会派入り 参院”. 日本経済新聞. (2024年9月26日) 2024年9月26日閲覧。
- ^ “2017年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査”. 朝日新聞 2017年11月19日閲覧。
- ^ a b c d e f “高知2区”. NHK 衆議院選挙2021 候補者アンケート. 2021年10月21日閲覧。
- ^ a b c d e f g “立憲 高知2区 広田一”. 第49回衆院選. 毎日新聞社. 2022年6月7日閲覧。
- ^ “「赤木ファイル」の存在、国側が認める 森友文書改ざん訴訟 確認に1年以上”. 東京新聞 (2021年5月6日). 2023年5月8日閲覧。
- ^ 石井潤一郎 (2021年5月13日). “菅首相、再調査を否定 「赤木ファイル」所在確認も”. 朝日新聞. 2023年5月12日閲覧。
- ^ 皆川剛 (2021年10月11日). “岸田首相、森友問題再調査を否定 赤木さん妻「再調査を期待していたので残念」”. 東京新聞. 2023年5月12日閲覧。
- ^ “受動喫煙対策、国会議員アンケートでわかった5つの「傾向」”. BuzzFeed News (BuzzFeed Japan). (2018年3月23日) 2021年2月14日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “参議院補欠選挙 徳島高知 候補者アンケート・主張・政策|NHK選挙”. www.nhk.or.jp. 2023年10月22日閲覧。
- ^ “無所属の会でも政党交付金!岡田克也氏の怪、元同僚批判「カネもらって無所属とは…」”. 産経新聞. (2017年11月29日) 2018年1月15日閲覧。
- ^ hirota11のツイート(934310865523871744)
- ^ “「民進」名乗らぬ無所属12人分、交付金を申請”. 読売新聞. (2018年2月3日) 2018年2月3日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- 広田一 (@hirota11) - X(旧Twitter)
- 広田一 (nipponkaishingogo) - Facebook
- 広田一 - YouTubeチャンネル
- 広田一 (@hirota_hajime) - TikTok
- 広田一 (@hirota_hajime) - Instagram
公職 | ||
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先代 楠田大蔵 長島昭久 |
防衛大臣政務官 松本大輔と共同 2010年 - 2011年 |
次代 下条みつ 神風英男 |
議会 | ||
先代 藤本祐司 |
参議院国土交通委員長 2014年 - 2016年 |
次代 金子洋一 |