山下 京子(やました きょうこ、1955年 - 2017年6月3日)は、日本著作家

概要

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神戸連続児童殺傷事件の被害者の女児の母親であり、自らの思いを本にしていた[1]

元少年Aからは退院した2007年より毎年反省の気持ちを記した手紙が送られてきていた。最初の手紙は形だけの反省文で心がこもっていなかったものの、三年目くらいからは生身の人間が書いたようであり、罪を償おうとする気持ちが見られたと評価していた。一度元少年Aと会ってもいいと言うまでになっていた。だが『絶歌』が出版されたことで、もう関わりたくないとして手紙を全て捨てた。それ以降も手紙が送られ続けたが受け取らなかった[2]

『絶歌』が出版された際には、著者である元少年Aから絶歌と手紙が弁護士を通じて送られてきたが受け取らなかった[3]。事件と向かい合う覚悟があり、自分の言葉に責任を持つつもりならば実名を公表するべきとした。元少年Aからは定期的に金銭が送られてきているものの、印税には贖罪の思いがこもっていないとした。そして殺人を犯して本を書いて金を儲けることがまかり通れば、ものの善悪が分からなくなると危惧した[4]

2017年6月3日乳癌のため死去[5]

著書

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脚注

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  1. ^ 二〇〇九年十二月二十二日 火曜チャペル・アワー「クリスマス礼拝奨励」記録”. 同志社大学キリスト教文化センター. 2020年11月4日閲覧。
  2. ^ 「少年A」の家族を22年間、支え続けた男がいた”. 株式会社 プレジデント社. 2020年11月4日閲覧。
  3. ^ 遺族、加害男性「少年A」の手紙や手記『絶歌』受け取らず 彩花ちゃんの母コメント全文”. 産経新聞社. 2015年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月4日閲覧。
  4. ^ 被害者遺族「元少年A、匿名は卑怯」 実名公開や印税受け取り巡る議論が再燃”. 株式会社ジェイ・キャスト. 2020年11月4日閲覧。
  5. ^ 【神戸連続児童殺傷】彩花さん父「亡くなった妻の手記が私の心情そのもの」事件から21年”. 産経新聞社. 2018年3月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月4日閲覧。