安倍徹郎
日本の脚本家
(安部徹郎から転送)
安倍 徹郎(あべ てつろう、1928年(昭和3年)8月29日 - 2016年(平成28年)2月23日[1])は、日本の脚本家・放送作家。安部徹郎、阿倍徹郎とも表記される。
あべ てつろう 安倍 徹郎 | |
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プロフィール | |
別名 | 安部徹郎、阿倍徹郎 |
誕生日 | 1928年8月29日 |
出身地 | 日本・東京都中野区 |
死没日 | 2016年2月23日(87歳没) |
出身校 | 早稲田大学第一文学部英文科 |
来歴・人物
編集1948年に日本共産党に入党、入党当初は党の名誉回復運動を行っていたということや、1952年5月1日に発生した血のメーデー事件の時には現場に居合わせていたという一面も持つ。
1951年、早稲田大学第一文学部英文科卒業[2]。カストリ雑誌『りべらる』編集部に入るが2年で倒産、それから約3年間、岩谷書店『宝石』など数社の出版社、編集部を転々としたのち大映脚本家養成所入所。ここにて池波正太郎の指導を受け、以後脚本においても池波作品を得意とするようになる。
1959年のテレビドラマ『パパ起きてちょうだい』(日本テレビ系)で脚本家デビュー。その後時代劇を数多く手がける。
愛棋家としても知られ、かつては山口瞳や赤木駿介とともに山口英夫に師事。アマチュアの段位も持っており、自らの作品に於いても、将棋を題材として扱ったものが幾つかある(『新・必殺仕置人』第五話「王手無用」など)。
また、早稲田大学在学中の1950年当時に経験した『レッドパージ反対・全都学生総決起大会』などの記憶を元に、当時の早大の同窓生たちと『早稲田・1950年・史料と証言』の6冊のシリーズ編纂にも携わっている。
受賞
編集主な脚本作品
編集映画
編集- 煙突娘(1958年)
- 一発かましたれ(1965年)
- 必殺仕掛人(1973年)
- 必殺仕掛人 春雪仕掛針(1974年)
- 超高層ホテル殺人事件(1976年)
- 徳川一族の崩壊(1980年、原案のみ)
- 未完の対局(1982年)
テレビドラマ
編集- パパ起きてちょうだい(1959年-1962年、日本テレビ)
- 女房タブー集(1970年、TBS)
- 七つちがい(1971年、日本テレビ)
- 泣くな青春(1972年-1973年、フジテレビ)
- 必殺仕掛人(1972年-1973年、TBS)
- 子連れ狼(1973年、日本テレビ)
- 剣客商売(1973年、フジテレビ)
- 必殺仕置人(1973年、TBS)
- 助け人走る(1973年-1974年、TBS)
- 暗闇仕留人(1974年、TBS)
- おしどり右京捕物車(1974年、TBS)
- ザ・ボディガード(1974年、テレビ朝日)
- 斬り抜ける(1974年-1975年、TBS)
- 必殺必中仕事屋稼業(1975年、TBS→テレビ朝日)
- 鬼平犯科帳(1975年、テレビ朝日)
- はぐれ刑事(1975年、日本テレビ)
- 必殺仕置屋稼業(1975年-1976年、テレビ朝日)
- 必殺仕業人(1976年、テレビ朝日)
- 隠し目付参上(1976年、TBS)
- 必殺からくり人・血風編(1976年-1977年、テレビ朝日)
- 喜びも悲しみも幾歳月(1976年-1977年、日本テレビ)
- 江戸の旋風(1976年-1978年、フジテレビ)
- 新・必殺仕置人(1977年、テレビ朝日)
- 破れ奉行(1977年、テレビ朝日)
- 横溝正史シリーズI「本陣殺人事件」(1977年、TBS)
- 新 木枯し紋次郎(1977年、テレビ東京)
- 新・必殺からくり人・東海道五十三次殺し旅(1977年-1978年、テレビ朝日)
- 兄弟刑事(1977年-1978年、フジテレビ)
- 江戸プロフェッショナル・必殺商売人(1978年、テレビ朝日)
- 江戸の渦潮(1978年、フジテレビ)
- 東京メグレ警視シリーズ(1978年、テレビ朝日)
- 横溝正史シリーズII「黒猫亭事件」(1978年、TBS)
- 西遊記(1978年-1979年、日本テレビ)
- 駆け込みビル7号室(1979年、フジテレビ)
- 検事霧島三郎(1979年、MBS)
- 旅がらす事件帖(1980年-1981年、フジテレビ)
- 竹とんぼ(1980年-1981年、日本テレビ)
- 仕掛人・藤枝梅安(1983年、フジテレビ)
- 名探偵・金田一耕助シリーズ「本陣殺人事件」(1983年、TBS)
- 必殺仕事人V・旋風編(1986年-1987年、テレビ朝日)
- 傑作時代劇(1987年、テレビ朝日)
- 飢餓海峡(1988年、フジテレビ)
- さよなら李香蘭(1989年、フジテレビ)
- 鬼平犯科帳第1シリーズ-第7シリーズ(1989年-1997年、フジテレビ)
- 必殺スペシャル・新春 大暴れ仕事人! 横浜異人屋敷の決闘(1990年、テレビ朝日)
- 神谷玄次郎捕物控(1990年、フジテレビ)
- 仕掛人・藤枝梅安(1990年-1991年、フジテレビ)
- 居酒屋兆治(1992年、フジテレビ)
- 収容所(ラーゲリ)から来た遺書(1993年、フジテレビ)
- 事件シリーズ第1作-第3作(1993年-1995年、テレビ朝日)
- 海の密室・クルーザー殺人事件(1994年、テレビ朝日)
- 御家人斬九郎(1995年、フジテレビ)
- 銭形平次(1997年、フジテレビ)
- 鬼平犯科帳スペシャル 雨引の文五郎(2009年、フジテレビ)
著書
編集- 『クジラとずぼんつり』 松島鈴子・絵 青葉書房<学級図書館 4年 14>、1957年。
共著
編集- 『早稲田1950年史料と証言』(全6冊)早稲田1950年記録の会、1997年。