大樹駅
大樹駅(たいきえき)は、北海道(十勝支庁)広尾郡大樹町寿通一丁目にかつて存在した、日本国有鉄道(国鉄)広尾線の駅(廃駅)である。電報略号はイキ。事務管理コードは▲111511[2]。
大樹駅 | |
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駅舎は北海道衛星株式会社が利用している(2013年9月) | |
たいき Taiki | |
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所在地 | 北海道広尾郡大樹町寿通一丁目 |
所属事業者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
所属路線 | 広尾線 |
キロ程 | 60.6 km(帯広起点) |
電報略号 | イキ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
204人/日 -1981年(昭和56年)- |
開業年月日 | 1930年(昭和5年)10月10日[1] |
廃止年月日 | 1987年(昭和62年)2月2日[1] |
備考 | 広尾線廃線に伴い廃駅 |
歴史
編集- 1930年(昭和5年)10月10日:国有鉄道(鉄道省)広尾線中札内駅 - 当駅間の延伸開通に伴い、開業[3]。一般駅[3]。池田機関庫帯広分庫大樹駐泊所設置。
- 1932年(昭和7年)11月5日:当駅 - 広尾駅間の延伸開通(広尾線全通)に伴い[4]、中間駅となる。
- 1936年(昭和11年)9月30日 - 昭和天皇の北海道巡幸。帯広駅 - 大樹駅間でお召し列車が往復運行[5]。
- 1966年(昭和41年)9月:駅前広場拡張整備完了[4]。
- 1976年(昭和51年)12月:駅舎改築[6]。
- 1982年(昭和57年)9月10日:貨物の取り扱いを廃止[1]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物の取り扱いを廃止[1]。
- 1987年(昭和62年)2月2日:広尾線の全線廃止に伴い、廃駅となる[1]。
駅名の由来
編集駅構造
編集廃止時点で、単式ホーム・島式ホーム(片面使用)を複合した2面2線のホームと線路を有する地上駅で、列車交換が可能な交換駅であった。互いのホームは、駅舎側ホーム南側と島式ホーム南側を結んだ構内踏切で連絡していた[7]。駅舎側ホーム(東側)が下りの1番線、島式ホーム(西側)が上りの2番線となっていた[7]。島式ホームの外側1線を側線として有し、そのほか1番線の広尾方から分岐し駅舎南側のホーム切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を1線と、2番線の帯広方から分岐した短い行き止まりの側線を1線有していた[7]。
職員配置駅となっており、駅舎は構内の東側に位置しホーム中央部分に接していた[7]。1976年(昭和51年)に、大樹町が国鉄利用債を利用して改築した鉄筋造り[8]の駅舎であった。
利用状況
編集1981年度(昭和56年度)の1日当たりの乗降客数は204人[7]。
駅周辺
編集駅跡
編集廃駅後は駅舎は十勝バスの待合所に再利用され[11]、2002年(平成14年)時点で係員を配置して乗車券窓口と待合所が利用されていた[8]。その後十勝バス大樹案内所が道の駅コスモール大樹へ移転し、2005年(平成17年)10月からは北海道衛星株式会社の本社が入居している[12][8]。
構内は大樹町により、「大樹町交通公園」として整備され、1999年(平成11年)時点ではホームとレールが保存され、ホーム側にはブルートレイン色に塗られたオハ62形客車オハ62 76とスユニ60形客車スユニ60 301の2両の旧型客車と2両の貨車が静態保存・展示されていた[11]。客車は、ライダーハウスとしても使われた。
その後、老朽化に伴い車両は2000年夏頃に撤去され、2002年(平成14年)時点で旧ホーム側は転轍てこの残存を始めとした廃線当時のままの状態、ホームは駅名標の枠のみが残存していた[8]。またレールは撤去され小公園になっていた[8]。
また、1999年(平成11年)時点では当駅跡の北約1.5kmの地点にある歴舟川に橋台が残存し、大樹駅方面への線路跡も低い築堤や遊歩道として残存・再利用されていた[11]。2010年(平成22年)時点でも歴舟川の橋台は残存しているが、藪に埋もれている[13]。
隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、890-891頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、236頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ a b c 内閣印刷局, ed (1930-10-03). “鉄道省告示 第254号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (1130) .
- ^ a b 大樹町史編さん委員会 編『大樹町史』大樹町、1969年3月30日、462-468頁。doi:10.11501/9539029 。2023年6月4日閲覧。
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、78頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ 『鉄道建築ニュース』(1977年4月号・通号328)、鉄道建築協会 p. 30
- ^ a b c d e 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)140ページより。
- ^ a b c d e 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社、2011年9月発行)190-191ページより。
- ^ 書籍『北海道道路地図 改訂版』(地勢堂、1980年3月発行)12ページより。
- ^ 書籍『蒸気機関車完全名鑑 ビジュアル改訂版』(廣済堂ベストムック、2011年1月発行)46ページより。
- ^ a b c 書籍『鉄道廃線跡を歩くVI』(JTBパブリッシング、1999年3月発行)40-41ページより。
- ^ “「北海道衛星」が大樹に本社開設” , フォト北海道(写真データベース), (北海道新聞社), (2005年10月2日), オリジナルの2020年3月9日時点によるアーカイブ。 2020年3月9日閲覧。
- ^ 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング、2010年4月発行)88-89ページより。