夏の妹
『夏の妹』(なつのいもうと)は、1972年に公開された、大島渚監督の日本映画である。96分のカラー作品。創造社、日本ATGの提携制作、日本ATG配給。この映画の完成後、大島渚は創造社を解散し、国際的な映画製作へ踏み出してゆく。
夏の妹 | |
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Dear Summer Sister | |
監督 | 大島渚 |
脚本 |
田村孟 佐々木守 大島渚 |
製作 |
葛井欣士郎 大島瑛子 |
音楽 | 武満徹 |
撮影 | 吉岡康弘 |
編集 | 浦岡敬一 |
製作会社 |
創造社 日本ATG |
配給 | 日本ATG |
公開 | 1972年8月5日 |
上映時間 | 96分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
概要
編集公開年の1972年に返還された直後の沖縄県を舞台にオールロケで制作された。主人公・菊池素直子(すなおこ)が一夏の沖縄県の旅を通じて出会った様々な立場の人物を通して、戦後の日本と沖縄県の複雑な関係を、ウィットに富んだ文体で比喩的に表現した。
スタッフ
編集配役
編集エピソード
編集大島監督と親交の深い実相寺昭雄、佐々木守の関わったTVドラマ『シルバー仮面』(宣弘社、TBS)の主題歌「故郷は地球」が、出演の石橋正次が鼻歌を唄うシーンで劇中挿入されている。佐々木は大島との打ち合わせで「故郷は地球」をよく口ずさんでおり、石橋が歌うシーンを考えていた際にスタッフから「あの曲がいい」という意見があり使用されることになった。後年本作の海外輸出版を作る際に、この主題歌の歌詞を訳すのに苦労したそうである[1]。
脚注
編集- ^ 『キャラクター魂』 Vol.4、辰巳出版〈タツミムック〉、1999年10月25日、35頁。ISBN 4-88641-441-9。
参考文献
編集- 樋口尚文『大島渚のすべて』(キネマ旬報社)
- 樋口尚文『テレビヒーローの創造』(筑摩書房)
- 佐々木守『ウルトラマン怪獣墓場』(大和書房)