ボブ・アイガー
ロバート・A・アイガー(英語: Robert Allen Iger、1951年2月10日 - )はアメリカ合衆国の実業家。ウォルト・ディズニー・カンパニーの最高経営責任者である[1]。愛称はボブ・アイガー(Bob Iger)。
ボブ・アイガー | |
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Bob Iger | |
2013年のアイガー | |
生誕 |
ロバート・A・アイガー 1951年2月10日(73歳) アメリカ合衆国・ニューヨーク市 |
国籍 | アメリカ合衆国 |
民族 | 白人 |
出身校 | イサカ大学 |
職業 | ウォルト・ディズニー・カンパニー最高経営責任者 |
任期 |
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前任者 | マイケル・アイズナー |
後任者 | ボブ・チャペック (2022年まで。その後、アイガーはウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOに再任。) |
署名 | |
概要
編集ニューヨーク市のユダヤ系の家庭に生まれる[4][5][6]。 1973年イサカ大学卒業。 1974年アメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー入社。
ウォルト・ディズニー・カンパニー社就任後、アイガーは2006年にピクサー・アニメーション・スタジオを買収[7] し、2009年にはマーベル・コミック[8] を、2012年にはルーカス・フィルムを買収[9]、2018年には20世紀スタジオ(21世紀フォックス)を買収[10] し、ウォルト・ディズニー・カンパニーの子会社(傘下)とした。
ルーカスフィルム買収後、ジョージ・ルーカスからスター・ウォーズの続編を提案されたが、契約内容から「ルーカスのプロットに忠実である義務がない」としてルーカスの脚本案を却下。ルーカスがスター・ウォーズの制作から離れる原因を作った[11]。その後『エピソード7/フォースの覚醒』(2015年)、『エピソード8/最後のジェダイ』(2017年)、『エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』(2019年)の続三部作が製作されたが、その作業期間の短さや評価から「市場に出すものが少々多すぎた、(ペースが)速すぎたのかもしれない」と語った。
2005年10月よりマイケル・アイズナーの後任としてウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOであったが、2020年2月25日に退任しExecutive Chairman(取締役会長)に就任した[2]。
2011年11月より2019年9月10日まではAppleの取締役も兼任していた[12][13]。
2016年に大統領選挙でヒラリー・クリントンの共同選対委員長を務め、民主党員としてドナルド・トランプと対峙した[3]。
2017年にドナルド・トランプ大統領のもとで、大統領戦略政策フォーラムのメンバーに就任するも、トランプがパリ協定離脱を表明したため、6月に辞任した[14]。
2022年11月、ウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOに再任。契約終了の2026年末には退任すると述べている[15]。
ポリティカル・コレクトネス
編集2022年、フロリダ州知事のロン・デサンティスが「ゲイと言うな(Don't say gay)」法案を支持した際、アイガーは「この法案が可決されれば弱い立場にあるLGBTQの若者が危険にさらされることになる」と主張[16]、法案が可決するとウォルト・ディズニー社は反対声明を発表した[17]。また企業内で性的マイノリティーへの配慮を推進し、後任のボブ・チャペックがCEOに就任して以降も劇場作品バズ・ライトイヤー、ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界、マイ・エレメントなどでゲイやノンバイナリーのキャラクターが登場、一部ファンや国々で強い反発が起きた[18]。 このような政策にイーロン・マスクは否定的な表明をしており[19]、ユダヤ関連の政治的見解をめぐってアイガーと衝突、ディズニーがXに対し広告停止をした際には「ウォルト・ディズニー氏は自分の会社がボブから受けた仕打ちを見て、墓の中でのたうち回っているだろう」と皮肉を発言し、 アイガーに対して「即刻解雇されるべきだ」と痛烈に批判した[20]。
テレビ出演
編集- 日経スペシャル カンブリア宮殿 夢と魔法の王国のつくり方 知られざるディズニーの神髄(2013年11月21日、テレビ東京)[21]
著書
編集- 『ディズニーCEOが実践する10の原則』(著者:ロバート・アイガー、訳者:関美和)(2020年4月4日、早川書房)ISBN 9784152099334
- 『ディズニーCEOが大切にしている10のこと』(著者:ロバート・アイガー、訳者:関美和)(2023年4月11日、早川書房 ハヤカワ文庫)ISBN 9784150506001
脚注
編集- ^ Robert A. Iger – The Walt Disney Company
- ^ a b “Bob Chapek Named Chief Executive Officer of The Walt Disney Company”. The Walt Disney Compan. 2020年2月26日閲覧。
- ^ a b “ディズニーCEOが突然交代、狙いはフロリダ州知事にあり(JBpress)”. Yahoo!ニュース. 2022年11月24日閲覧。
- ^ Newcomb, Horace, ed (2004). Encyclopedia of Television (2nd ed.). Routledge. p. 1168. ISBN 978-1579583941
- ^ “Bob Iger Talks Live Streaming for Disney's Channels”. Jewish Business News. (February 5, 2015). オリジナルのAugust 6, 2016時点におけるアーカイブ。
- ^ Brook, Vincent (December 15, 2016). From Shtetl to Stardom: Jews and Hollywood: Chapter 1: Still an Empire of Their Own: How Jews Remain Atop a Reinvented Hollywood. Purdue University Press. pp. 15. ISBN 9781557537638
- ^ “ディズニー、ピクサーの買収を正式発表--買収額は74億ドルに”. CNET Japan (2006年1月25日). 2019年4月21日閲覧。
- ^ “ディズニー 米国最大のコミックス会社マーベル買収発表”. アニメ!アニメ!. 2019年4月21日閲覧。
- ^ Taylor, Colleen. “ジョージ・ルーカス:ディズニーに売ったのはルーカスフィルムを「守る」ため”. TechCrunch Japan. 2019年4月21日閲覧。
- ^ Ha, Anthony. “ディズニーが21世紀フォックスの買収を完了”. TechCrunch Japan. 2019年4月21日閲覧。
- ^ “『スター・ウォーズ』ジョージ・ルーカス、新3部作のアイデア却下に激怒していた ─ ルーカスフィルム買収後のエピソード、ディズニーCEOが明かす”. THE RIVER (2019年9月24日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “米ディズニーCEO、アップル社役員に”. 2016年6月24日閲覧。
- ^ Kumparak, Greg. “ディズニーCEOのらボブ・アイガー氏がアップルの取締役会から辞任”. TechCrunch Japan. 2019年9月30日閲覧。
- ^ テスラとディズニーのCEO、大統領助言機関を辞任 パリ協定離脱で WSJ 2017年6月2日
- ^ “ディズニーのアイガーCEO、26年末に退任へ”. ロイター (2023年11月30日). 2023年12月16日閲覧。
- ^ https://twitter.com/RobertIger/status/1497064238145171458
- ^ https://eiga.com/news/20220404/14/
- ^ “ディズニーCEO、近年の作品が“偏り過ぎていた”と認める 「一番は楽しませること」「目的を見失っていた」(ねとらぼ)”. Yahoo!ニュース. 2023年12月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月14日閲覧。
- ^ https://twitter.com/elonmusk/status/1730843646511988779
- ^ マスク氏、広告停止に憤りの投稿-ディズニーはアイガー氏「即解雇を」 Bloomberg 2023年12月8日
- ^ 夢と魔法の王国のつくり方 知られざるディズニーの神髄 - テレビ東京 2013年11月21日