ベニエ: Beignet)は、生地で揚げた、ドーナツに似たペイストリーである。メープルシロップ果物を詰めたものは、オードブルとしても人気がある。

ベニエ
粉砂糖をまぶしたカフェデュモンドのベニエ
種類 ペイストリー
発祥地 フランスの旗 フランス
関連食文化 フランス料理
Cookbook ウィキメディア・コモンズ
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オート=サヴォワ県ジャガイモのベニエ
ズッキーニの花、サヤインゲン、青リンゴのベニエ(フランス)

フランスでは、果物を詰めた生地を油で揚げたペイストリーの総称として用いられる。ベニエとは、フランス語で「揚げた生地」を意味する言葉である。揚げた果物を副菜として食べる伝統は、古代ローマ時代にまで遡る。料理名はフランス各地で微妙に異なり、メルヴェイユ(merveilles)、オレイェット(oreillettes)、ベニエ・ド・カルナヴァル(beignets de carnaval, 「謝肉祭のベニエ」)、ボットロー(bottereaux)、トゥルティソー(tourtisseaux)、コルヴシェ(corvechets)、ガンズ(ganses)、ヌーエ(nouets)、ヴォート(vautes)とも呼ばれる。リヨン名物として知られるビューニュbugnes)もベニエの一種である。

ベニエは、ペイストリーのタイプによって2つの種類に分けられる。1つはシュー皮生地を揚げたもので、イタリアツェッポレや、ドイツシュプリッツクーヘン英語版に相当するものである。一方、出芽酵母で膨らませた、パン生地を揚げたタイプも存在する。フランスではブール・ド・ベルラン(boules de Berlin)と呼ばれ、これは丸い形でジャムか果物を詰めたベルリンのドーナツが語源である。ポーランドポンチキポルトガルのボーラ・デ・ベルリン(Bola de Berlim)ともよく似ている。

ドイツ西部では、果物の入ったものをベニエと呼び、入っていないものをクラップフェンと呼ぶ。

アメリカ合衆国では、クレオール料理の四角い粉砂糖をかけた揚げ菓子として知られる。ニューオーリンズの老舗カフェデュモンドのベニエが最も有名であり、ルイジアナ州の公式ドーナツでもある。

コルシカ島では、ヨーロッパグリの粉で作ったベニエはフリテッリ英語版として知られる。

出典

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関連項目

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