みちのくダービー
みちのくダービーとは、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するベガルタ仙台とモンテディオ山形が対戦する試合(ダービーマッチ)の呼称である。
都市、地域 | 仙台市、天童市 |
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初開催 | 1989年 |
チーム |
ベガルタ仙台 モンテディオ山形 |
総試合数 |
42試合 (Jリーグのリーグ戦のみ) |
最多勝利 |
ベガルタ仙台 19勝 (Jリーグのリーグ戦のみ) |
直近の試合 |
2024年6月22日(ユアテックスタジアム仙台) (Jリーグのリーグ戦のみ) |
概要
編集1989年の東北社会人サッカーリーグチャレンジマッチで仙台の前身の東北電力サッカー部と山形の前身の山形日本電気が対戦したのが初対戦である。ジャパンフットボールリーグ、J2時代での対戦を経て、J1での初対戦を前にした2010年(平成22年)7月8日、山寺 後藤美術館で開催された「みちのくダービー2010共同記者会見」において両クラブの対戦の呼称を「みちのくダービー」に制定することが発表された[1]。
なお、「東北ダービー」の名称で報じるマスメディアもあり、完全に名称が統一されているわけではない[2][3]。ただし、2014年以降は同じ東北地方からいわてグルージャ盛岡、ブラウブリッツ秋田、福島ユナイテッドFCがJリーグに加盟したことから、これらのチームの対戦を総称して「東北ダービー」と呼ばれるようになり、仙台と山形の対戦については「東北ダービー」とは呼ばれなくなってきている。
2000年 - 2008年・2010年の仙台のホームゲームでは、山形のフィールドプレーヤーが1stユニフォームのストッキングを青から白に替えて着用していた。これは2ndユニフォームが全身黄色(2000年 - 2014年)で仙台1stユニフォームのシャツ(ゴールド)と同系色となるうえ、通常の1stユニフォームも仙台1stユニフォームのパンツ及びストッキングと同系色となるためである。なお2011年から仙台1stユニフォームのストッキングがシャツと同系色になったため、同年の仙台のホームゲームでは、山形のフィールドプレーヤーは通常の青ストッキングを着用した。2015年の対戦時は、仙台ホームでは山形のフィールドプレーヤーが全身赤の2ndユニフォームを着用し、山形ホームでは山形1stユニフォームが全身青である関係上、仙台のフィールドプレーヤーは1stユニフォームのシャツ・ストッキングに2ndユニフォームの白パンツを着用した。
2008年6月15日に行われた一戦では、この前日に発生した岩手・宮城内陸地震の犠牲者を悼み、両チームとも喪章を付けて戦った[4]。
2011年8月27日に行われた一戦では、一部の仙台サポーターが山形に対する不適切なコールと横断幕の掲出を行った。なお、仙台が代表取締役社長名でクラブの公式サイトにおいて謝罪のコメントを出した[5]。
2015年3月7日に行われた一戦では、山形サポーターが試合前の、君が代斉唱などのセレモニー中にもコールを続けて妨害。後日、山形が代表取締役社長名でクラブの公式サイトにおいて謝罪のコメントを出した[6]。
2022年にリーグ戦で7年ぶりのダービーをする事になったが、3月の「ダービー」を前に山形の相田社長が仙台を“挑発”するポスターを制作[7]。山形駅周辺の飲食店やホテルなどを巡ってポスターを配布した。
2023年5月13日の試合は「Jリーグ30周年記念マッチ」として開催され、公式試合球は「オーシャンズ」のスペシャルデザイン「KOTOHOGI 30」を使用[8]。
2024年4月13日の試合はホームの仙台が2-0で勝利したが、敗戦によってヒートアップした山形サポーターの1名が、試合後に挨拶している山形の監督・選手へ水を浴びせかける事態が発生し、翌日に予定されていたファンサービスも中止となるなど、波紋が広がった[9][10]。後日山形は当該サポーターを無期限入場禁止とした[11]。
ホームスタジアム
編集チーム名 | スタジアム名 (命名権名称) |
収容人員 | 位置 | 画像 |
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ベガルタ仙台 | 仙台スタジアム (ユアテックスタジアム仙台) |
19,694人 | 北緯38度19分9秒 東経140度52分54.5秒 | |
宮城スタジアム (キューアンドエースタジアムみやぎ) |
49,133人 | 北緯38度20分7.6秒 東経140度57分1.2秒 | ||
モンテディオ山形 | 山形県総合運動公園陸上競技場 (NDソフトスタジアム山形) |
21,292人 | 北緯38度20分8.1秒 東経140度22分42秒 |
戦績
編集■東北電力 / ブランメル仙台→■ベガルタ仙台:22勝17分18敗
■山形日本電気 / NEC山形 / モンテディオ山形→モンテディオ山形:18勝17分22敗
リーグ戦
編集東北リーグ・JFL
編集■東北電力 / ブランメル仙台:3勝3分8敗
■山形日本電気 / NEC山形 / モンテディオ山形:8勝3分3敗
年 | 月日 | 時期 | 会場 | ホーム | 得点 | アウェイ | 観客数 | |
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1991年 [13] |
東北 | 山形日本電気 | 2 - 1 | 東北電力 | ||||
東北電力 | 1 - 3 | 山形日本電気 | ||||||
1992年 [14] |
NEC山形 | 1 - 0 | 東北電力 | |||||
東北電力 | 0 - 0 | NEC山形 | ||||||
1993年 [15] |
NEC山形 | 1 - 1 | 東北電力 | |||||
東北電力 | 2 - 3 | NEC山形 | ||||||
1994年は、東北電力が東北リーグ、NEC山形がJFL所属のため開催なし。 | ||||||||
1995年 詳細 |
6月11日 | JFL | 第7節 | 宮城県 | B仙台 | 0 - 5 | NEC山形 | 2,885 |
9月17日 | 第21節 | 山形市 | NEC山形 | 2 - 3 | B仙台 | 693 | ||
1996年 詳細 |
6月23日 | 第12節 | 山形県 | 山形 | 0 - 1 | B仙台 | 3,308 | |
10月3日 | 第25節 | 宮城陸 | B仙台 | 2 - 3v | 山形 | 1,448 | ||
1997年 詳細 |
6月14日 | 第10節 | 宮城県 | B仙台 | 1 - 3 | 山形 | 2,165 | |
9月21日 | 第23節 | 山形県 | 山形 | 3 - 1 | B仙台 | 2,221 | ||
1998年 詳細 |
5月3日 | 第7節 | 山形市 | 山形 | 1-1 (PK 4 - 5) |
B仙台 | 3,509 | |
8月23日 | 第18節 | 仙台ス | B仙台 | 2v - 1 | 山形 | 6,258 |
Jリーグ
編集■ベガルタ仙台:19勝16分8敗
■モンテディオ山形:8勝16分19敗
年 | 月日 | 時期 | 会場 | ホーム | 得点 | アウェイ | 観客数 | |
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1999年 詳細 |
3月14日 | J2 | 第1節 | 仙台ス | 仙台 | 2 - 3 | 山形 | 10,315 |
7月17日 | 第18節 | 山形県 | 山形 | 2 - 1 | 仙台 | 5,836 | ||
9月15日 | 第26節 | 山形 | 0 - 0 | 仙台 | 1,812 | |||
11月6日 | 第34節 | 仙台ス | 仙台 | 1 - 1 | 山形 | 5,437 | ||
2000年 詳細 |
5月4日 | 第10節 | 仙台 | 2 - 1 | 山形 | 7,365 | ||
6月25日 | 第21節 | 山形県 | 山形 | 0 - 1 | 仙台 | 5,263 | ||
8月19日 | 第29節 | 仙台ス | 仙台 | 2v - 1 | 山形 | 10,128 | ||
10月22日 | 第39節 | 山形県 | 山形 | 1 - 2 | 仙台 | 4,802 | ||
2001年 詳細 |
5月3日 | 第9節 | 仙台ス | 仙台 | 2 - 2 | 山形 | 15,196 | |
7月19日 | 第19節 | 山形県 | 山形 | 0 - 2 | 仙台 | 4,320 | ||
8月14日 | 第26節 | 仙台ス | 仙台 | 2 - 1 | 山形 | 15,502 | ||
10月13日 | 第37節 | 山形県 | 山形 | 0 - 2 | 仙台 | 12,203 | ||
2002年・2003年は、仙台がJ1、山形がJ2所属のため開催なし。 | ||||||||
2004年 詳細 |
5月5日 | J2 | 第10節 | 山形県 | 山形 | 0 - 0 | 仙台 | 20,062 |
6月23日 | 第19節 | 仙台ス | 仙台 | 1 - 1 | 山形 | 17,323 | ||
8月11日 | 第27節 | 山形県 | 山形 | 2 - 2 | 仙台 | 12,270 | ||
11月20日 | 第42節 | 仙台ス | 仙台 | 2 - 0 | 山形 | 15,412 | ||
2005年 詳細 |
5月4日 | 第10節 | 仙台 | 0 - 1 | 山形 | 19,128 | ||
6月25日 | 第18節 | 山形県 | 山形 | 0 - 0 | 仙台 | 19,418 | ||
9月4日 | 第30節 | 仙台ス | 仙台 | 0 - 0 | 山形 | 17,710 | ||
11月6日 | 第39節 | 山形県 | 山形 | 0 - 2 | 仙台 | 16,878 | ||
2006年 詳細 |
4月22日 | 第11節 | 山形 | 0 - 3 | 仙台 | 11,142 | ||
6月24日 | 第24節 | ユアスタ | 仙台 | 1 - 1 | 山形 | 18,295 | ||
8月26日 | 第36節 | 山形県 | 山形 | 1 - 0 | 仙台 | 13,043 | ||
10月28日 | 第47節 | ユアスタ | 仙台 | 0 - 0 | 山形 | 13,831 | ||
2007年 詳細 |
4月25日 | 第11節 | NDスタ | 山形 | 3 - 3 | 仙台 | 6,604 | |
5月27日 | 第18節 | ユアスタ | 仙台 | 2 - 0 | 山形 | 18,156 | ||
7月21日 | 第29節 | NDスタ | 山形 | 1 - 1 | 仙台 | 9,190 | ||
10月10日 | 第44��� | ユアスタ | 仙台 | 1 - 1 | 山形 | 15,614 | ||
2008年 詳細 |
5月18日 | 第14節 | 仙台 | 3 - 2 | 山形 | 16,931 | ||
6月15日 | 第20節 | NDスタ | 山形 | 3 - 0 | 仙台 | 15,422 | ||
8月16日 | 第31節 | ユアスタ | 仙台 | 0 - 1 | 山形 | 17,537 | ||
2009年は、山形がJ1、仙台がJ2所属のため開催なし。 | ||||||||
2010年 詳細 |
7月13日 | J1 | 第13節 | NDスタ | 山形 | 3 - 1 | 仙台 | 20,231 |
9月19日 | 第23節 | 宮城ス | 仙台 | 2 - 0 | 山形 | 26,391 | ||
2011年 詳細 |
5月22日 | 第12節 | NDスタ | 山形 | 0 - 1 | 仙台 | 18,008 | |
8月27日 | 第24節 | ユアスタ | 仙台 | 2 - 1 | 山形 | 19,087 | ||
2012年 - 2014年は、仙台がJ1、山形がJ2所属のため開催なし。 | ||||||||
2015年 詳細 |
3月7日 | J1 | 1st第1節 | ユアスタ | 仙台 | 2 - 0 | 山形 | 19,375 |
9月26日 | 2nd第12節 | NDスタ | 山形 | 1 - 1 | 仙台 | 13,737 | ||
2016年 - 2021年は、仙台がJ1、山形がJ2所属のため開催なし。 | ||||||||
2022年 詳細 |
3月20日 | J2 | 第5節 | NDスタ | 山形 | 2 - 3 | 仙台 | 11,456 |
6月15日 | 第23節 | ユアスタ | 仙台 | 1 - 1 | 山形 | 15,372 | ||
2023年 詳細 |
5月13日 | 第15節 | 仙台 | 2 - 1 | 山形 | 15,163 | ||
7月1日 | 第23節 | NDスタ | 山形 | 4 - 1 | 仙台 | 12,533 | ||
2024年 詳細 |
4月13日 | 第10節 | ユアスタ | 仙台 | 2 - 0 | 山形 | 17,938 | |
6月22日 | 第21節 | NDスタ | 山形 | 1 - 1 | 仙台 | 16,607 |
カップ戦他
編集東北リーグ・JFL時期
編集■東北電力/ブランメル仙台:1勝1分3敗
■山形日本電気/NEC山形:3勝1分1敗
年 | 月日 | 時期 | 会場 | 勝者 | 得点 | 敗者 | 観客数 | |
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1989年 | 東北 | チャレンジマッチ | 山形日本電気 | 1 - 0 | 東北電力 | |||
1992年 | 10月25日 | 天皇杯 | 東北予選 | 宮城県 | NEC山形 | 3 - 1 | 東北電力 | |
1993年 | 9月12日 | 全社 | 鶴岡陸 | NEC山形 | 4 - 2 | 東北電力 | ||
10月10日 | 天皇杯 | 釜石陸 | 東北電力 | 3 - 0 | NEC山形 | |||
1995年 | 11月12日 | 天皇杯 | 秋田陸 | B仙台 | 2 - 2 PK 4 - 3 |
NEC山形 | 120 |
Jリーグ参入後
編集■ベガルタ仙台:1勝0分1敗
■モンテディオ山形:1勝0分1敗
年 | 月日 | 時期 | 会場 | ホーム | 得点 | アウェイ | 観客数 | |
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2015年 | 5月27日 | ナビスコ杯 | GL Bグループ第6節 | ユアスタ | 仙台 | 1 - 2 | 山形 | 8,030 |
2018年 | 12月5日[16] | 天皇杯 | 準決勝 | 仙台 | 3 - 2 | 山形 | 16,604 |
パブリック・ビューイング
編集- プロ野球オールスターゲーム(於フルキャストスタジアム宮城)のパブリックビューイングに続いて、みちのくダービーのパブリックビューイングも行われた。
- スカパー!Jリーグ中継の企画として開催。
脚注
編集- ^ “【みちのくダービー2010共同記者会見】”. J's GOAL (2010年7月8日). 2013年12月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月15日閲覧。]
- ^ J1仙台の社長、モンテに謝罪 東北ダービーで不適切行為[リンク切れ](山形新聞 2011年9月6日)
- ^ 赤嶺、3分弾!!東北ダービー3連勝…仙台:Jリーグ:サッカー Archived 2015年2月7日, at the Wayback Machine.(スポーツ報知 2011年8月28日)
- ^ サッカーJ2仙台・山形 喪章腕にプレー[リンク切れ](河北新報 2008年6月16日)
- ^ 『モンテディオ山形戦における行為について』(プレスリリース)ベガルタ仙台、2011年8月30日 。2013年12月15日閲覧。
- ^ “開幕戦セレモニー中の応援についてのお詫びと報告”. 2022年8月13日閲覧。
- ^ “J2山形・相田健太郎社長、20日の「みちのくダービー」へ仙台を“挑発”するポスター制作…プロ野球交流戦がヒント”. 2022年8月13日閲覧。
- ^ 『Jリーグ30周年記念試合球 『KOTOHOGI 30(コトホギ 30)』 ~30周年記念マッチより1か月間 2023明治安田生命Jリーグ公式試合球に~』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2023年4月12日 。2023年4月13日閲覧。
- ^ “【山形】みちのくダービー完敗…サポーター怒号、選手や渡辺晋監督に水を浴びせる事態に”. 2024年4月15日閲覧。
- ^ “J2山形・渡辺晋監督への水かけ事件波紋 みちのくダービー翌日のファンサービスが突如中止”. 2024年4月15日閲覧。
- ^ “2024明治安田J2リーグ第10節ベガルタ仙台戦における違反行為について”. 2024年4月17日閲覧。
- ^ 2024年6月22日時点のデータ
- ^ “1991 第15回(平成3年度)東北社会人リーグ戦績表”. モンテディオ山形. 2012年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月15日閲覧。
- ^ “1992 第16回(平成4年度)東北社会人リーグ戦績表”. モンテディオ山形. 2012年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月15日閲覧。
- ^ “1993 第17回(平成5年度)東北社会人リーグ戦績表”. モンテディオ山形. 2012年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月15日閲覧。
- ^ 当初は12月16日開催予定だったが、FIFAクラブワールドカップ2018出場を控えた鹿島アントラーズの天皇杯準決勝進出が決まったことにより、変更された。