お松大権現
徳島県阿南市加茂町にある神社
お松大権現(おまつ-だいごんげん)は、徳島県阿南市加茂町にある神社である。宗教法人お松権現社が設置。通称「猫神さん[1]」と呼ばれており、日本三大怪猫伝の舞台の一つである。
お松大権現 | |
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所在地 | 徳島県阿南市加茂町字不ケ63番地 |
位置 | 北緯33度54分53.8秒 東経134度33分9.8秒 / 北緯33.914944度 東経134.552722度座標: 北緯33度54分53.8秒 東経134度33分9.8秒 / 北緯33.914944度 東経134.552722度 |
主祭神 | (儀)義理大権現(お松、仁木義広の孫、宅左衛門の女) |
神体 | 槇の木 |
創建 | 江戸時代 |
歴史
編集江戸時代の前期の貞享年間、徳島藩加茂村(現・阿南市加茂町)の庄屋が不作である村を救うために富豪に金を借り、すでに返済したにもかかわらず、富豪の策略で未返済の濡れ���を着せられ、失意の内に病死した。そこで、借金の担保になっていた土地は富豪に取り上げられてしまう。庄屋の妻のお松は奉行所に訴え出るも、富豪に買収された奉行は不当な裁きを下す。お松がそれを不服として藩主に直訴した結果、直訴の罪により処刑され、お松の飼っていた三毛猫が化け猫となり、富豪や奉行らの家を滅ぼしたという伝説に由来する[2][3][4][5][6]。
お松の死因については、お松のみ処刑[7]、お松と猫どちらも処刑[8]、自殺[9]をしたという伝承がある。
勝負事に利益がある神社
編集直訴によって悪人を倒したという伝説から、勝負事にも利益があるといわれ、最近ではその勝負事が受験生のものとなっており、受験シーズンには合格祈願の場所として訪れているが、最近では平成の長期的な不況で、様変わりして本来の目的であるいくつかの勝負事に回帰して就職活動中の学生・金運上昇を願う人の参拝も増えている。遠隔地在住や用事で訪問不可能な場合には祈祷受付を郵送で行っている[1][3][4][5][10][11][12]。また、境内には全国的にも珍しいネコの狛犬もある。
沿革
編集祭事
編集内容[14] | 開催日[14] |
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お正月祭 | 1月1日から同月3日 |
お松の命日 | 旧暦の3月15日 |
御祭典 | 5月1日 |
月並祭 | 毎月1日と15日 |
境内社
編集猫にまつわる置物や建物が建てられている。また、1万体以上の招き猫が奉納され、借りて持ち帰ることができる[1][3]。
- 招き猫
- 祈願絵馬
- さすり猫
- 資料館
- ジャンボ猫
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招き猫
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祈祷絵馬
脚注
編集- ^ a b c “お松大権現(阿南市)や王子神社(徳島市) 受験生ら続々参拝”. 徳島新聞. 2014年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年4月5日閲覧。
- ^ “御由緒”. お松大権現. 2017年1月1日閲覧。[リンク切れ]
- ^ a b c “お松大権現”. 阿南市観光協会 きらりあなん. 2014年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年4月5日閲覧。
- ^ a b “お松大権現”. 徳島県観光情報サイト阿波ナビ. 2014年4月5日閲覧。
- ^ a b “お松大権現”. 阿南市. 2014年4月5日閲覧。
- ^ “お松大権現|合格・必勝祈願の「猫神さま」”. nekogami.jp. お松大権現. 2023年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月22日閲覧。
- ^ 『阿波のがんこもん』阿波の歴史を小説にする会〈阿波の歴史小説 ; 41〉、2021年1月15日、190頁。国立国会図書館書誌ID:031210439。
- ^ 加茂谷郷土研究会 編『ふるさと加茂谷の昔がたり』 第1集、37頁。
- ^ 『阿南の伝説』小山助学館、1976年7月1日、56頁。国立国会図書館サーチ:R100000136-I1130282269463906688。
- ^ 村上2002年、150-161頁。
- ^ “Home”. お松大権現. 2017年1月1日閲覧。
- ^ “祈祷”. お松大権現. 2017年1月1日閲覧。
- ^ “お松大権現|合格・必勝祈願の「猫神さん」”. nekogami.jp. 2023年2月22日閲覧。
- ^ a b “御祭典”. お松大権現. 2017年1月1日閲覧。
参考文献
編集- 村上健司『日本全国妖怪スポット』 3巻、汐文社、2011年、124頁。ISBN 978-4-8113-8805-2。
関連項目
編集- 阿南市
- 王子神社 (徳島市) - こちらの神社もお松とお松の寵愛した猫が祀ってある
- 鍋島の化け猫騒動
- 有馬頼義