Đ
Đ, đはDにストローク符号を付した文字で、クロアチア語、サーミ語、ベトナム語、ジャライ語等で使われる。アイスランド語やフェロー語で使われる「Ð」やエウェ語の「Ɖ」は別の文字である。
Đđ Đđ | |||||||||||||||||||||||||||||||
ラテン文字 | |||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
各言語での役割
編集ベトナム語
編集đê(デー)またはđờ(ドー)と呼ばれる。音価は歯茎入破音[ɗ]または[ʔd](有声歯茎破裂音[d]も自由異音)[1]。カタカナでは普通、ダ行に転写する(ストロークの無いDは、/z/ザ行、南部では/j/ヤ行)。ベトナム語アルファベットの第7字母でDとEの間に位置する[2]。
クロアチア語
編集đe(ジェ)と呼ばれる。音価は有声歯茎硬口蓋破擦音[dʑ][3]。19世紀にガイ式ラテン・アルファベットに追加された[3]。セルビア語のキリル文字ではЂと表記される[3]。カタカナではジャ行音またはチャ行音に転写する。クロアチア語アルファベットの第8字母でDŽとEの間に位置する。
サーミ語
編集音価は有声歯摩擦音 [ð]。サーミ語アルファベットの第9字母でDとEの間に位置する。
ジャライ語
編集音価は[ʔd]。ジャライ語アルファベットの第8字母でDとEの間に位置する。
Đに関わる諸事項
編集手書き文書などで、大文字のDの縦線部分に小さな横線を重ねて書くことがある。これは本稿におけるĐではなく、DをOや0などの似た文字との区別をしやすくするためのものである。
文字コード
編集大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Đ | U+0110
|
1-9-39
|
Đ Đ
|
đ | U+0111
|
1-10-48
|
đ đ
|
脚注
編集- ^ Thompson, Laurence (1959). “Saigon phonemics”. Language (Linguistic Society of America) 35 (3): 458–461. doi:10.2307/411232. JSTOR 411232.
- ^ “Bài Tập Tại Nhà #1” [Homework Practice #1]. Portland, Oregon: Lạc Hồng Vietnamese Language School. p. 1 (August 7, 2009). January 5, 2009時点のオリジナルよりアーカイブ。November 17, 2013閲覧。
- ^ a b c Maretić, Tomislav. Gramatika i stilistika hrvatskoga ili srpskoga književnog jezika, p. 14-15. 1899.