岩谷薫
日本の写真家、著作家
岩谷 薫(いわたに かおる)は、日本の写真家、著作家。兵庫県出身。19世紀ヨーロッパの墓地天使像を撮っている。また、石棺仏および、中国の古典怪談(志怪小説、伝奇小説)の研究家でもある。
来歴・人物
立命館大学法学部卒。 「写真は魂を撮るもの」[1]との姿勢で、多数の著名人や芸能人を撮影してきた経歴をもつ。またその美しい魂の姿をロンドンやイタリア、コート・ダジュールの19世紀の墓地の天使像や、石棺仏に見出し、[2]写真集やエッセイでは写真のみならず、文化人類学や宗教学、精神世界、仏教、禅への造詣も深い。
中国古典怪談も同じく「魂を語る小説」[3]との認識で読み続けその研究歴は長く、[4]中国怪談に見る独特の処世術やスピリチュアリズムを現代に活かそうとする。
主な著作
写真集
- 『Talking with Angelsーロンドンの天使達ー』(パロル舎、2005年)
- 『Talking with Angelsーイタリアの天使達ー』(パロル舎、2006年)ISBN 978-4894190627
- 『笑とる仏ー播磨の石棺仏を中心にー』(西日本出版社、2011年)日本図書館協会選定図書。全国初の石棺仏のまとまった写真集である。
- 『Talking with Angelsーコート・ダジュールの天使達ー』(PANARION、2016年)
エッセイ
- 『新釈 中国古典怪談』 (ヒカルランド、2014年) 森田健著の『生まれ変わりの村』で起こる生まれ変わり現象の共通性を、中国古典怪談と現代臨死研究から初めて立証した書でもある。
雑誌
- 『Sundari』vol5(白夜書房、2008年)「パワースポットとしてのロンドン19世紀の墓地」 写真提供、執筆。
- 『yaso 夜想 ヴィクトリアン』(studio parabolica、2008年)「天国のようなヴィクトリア時代の墓地」 写真提供、執筆。
- 『もっとデジイチLIFE』23号(デアゴスティーニ、2011年)「写真とは魂を写すもの 光の中で笑とる仏と対話する」写真提供、インタビュー。
個展
- 『身体感覚』(STUDIO EBIS フォトギャラリー、1995年)
- 『Angels of Bromptonー祈りのすがたー』(STUDIO EBIS フォトギャラリー、1998年)
テレビ・映画・ラジオ出演
- 『真夜中の王国』 NHKBS2 に 個展『身体感覚』の紹介。(1995年)
- 『真夜中の王国』 NHKBS2 と、東京MXTVに 個展『Angels of Bromptonー祈りのすがた』の紹介とインタビュー。(1998年)
- 『志の輔ラジオ 土曜がいい!』文化放送 立川志の輔と対談。(2005年)
- 『三上公也の情報アサイチ!』ラジオ関西 石棺仏についてインタビュー(2011年)
- 『おはよう関西』NHK大阪放送局 石棺仏についてインタビュー(2011年)
- 映画 『ドキュメンタリー 生まれ変わりの村』 解説者の1人として、中国古典怪談と、「生まれ変わりの村」で起こる生まれ変わり現象の共通性を語る。 (2016年 - )
脚注
- ^ 『新釈 中国古典怪談』ヒカルランド 岩谷薫 著 2014年 1頁。『もっとデジイチLIFE』23号デアゴスティーニ、2011年 13頁。
- ^ 「キレイな魂を求めていく過程で、西洋の墓地の天使像や路傍の地蔵達に出会い、その魂を撮ってきました。彼等は、人生の終焉で、この世の業を削ぎ落とした最高に美しい魂の姿だったのです。要するに魂の入れ物が、肉体か石かの違いだけなのです。」 『新釈 中国古典怪談』ヒカルランド 岩谷薫 著 2014年 2頁
- ^ 『新釈 中国古典怪談』ヒカルランド 岩谷薫 著 2014年 2頁
- ^ 2014年で25年。『新釈 中国古典怪談』ヒカルランド 岩谷薫 著 2014年 2頁