衛尉(えいい)は、古代中国にあった官職である。宮廷の守備兵を指揮した。

秦・前漢

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九卿の1つ。にあり、前漢にも引きつがれた[1]。宮門を守衛する兵士を管轄した[1]。補佐としてを有した[1]

前漢の景帝代の初め(紀元前157年 以降)に中大夫令と改称した[1]。以前には中大夫令と衛尉は秩禄二千石で同格の官職で、このとき両者を統合したと推定される[2]。景帝中元年(紀元前143年)に衛尉に戻した[1]

属官には以下のものがある[1]

  • 公車司馬令 - 公車司馬丞
  • 衛士令 - 衛士丞3人
  • 旅賁令 - 旅賁丞
  • 屯衛候
  • 司馬22官
  • 長楽衛尉、建章衛尉、甘泉衛尉:非常設

後漢

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後漢でも引き続き設置された。定員1人で、秩禄は中二千石。丞1人(比千石)が置かれる。属官には以下のものがある(括弧内は秩禄)。

  • 公車司馬令1人(六百) - 公車司馬丞1人、公車司馬尉1人
  • 南宮衛士令1人(六百) - 南宮衛士丞1人
  • 北宮衛士令1人(六百) - 北宮衛士丞1人
  • 左右都候各1人(六百) - 左右都候丞各1人
  • 南宮南屯司馬1人(比千石) - 員吏9人、衛士102人:平城門を管轄
  • 宮門蒼龍司馬1人(比千石) - 員吏6人、衛士40人:東門を管轄
  • 玄武司馬1人(比千石) - 員吏2人、衛士38人:玄武門を管轄
  • 北屯司馬1人(比千石) - 員吏2人、衛士38人:北門を管轄
  • 北宮朱爵司馬1人(比千石) - 員吏4人、衛士124人:南掖門を管轄
  • 東明司馬1人(比千石) - 員吏13人、衛士180人:東門を管轄
  • 朔平司馬1人(比千石) - 員吏5人、衛士117人:北門を管轄

脚注

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  1. ^ a b c d e f 『漢書』巻19上、百官公卿表第7下。『『漢書』百官公卿表訳注』63頁。
  2. ^ 「『漢書』百官公卿表訳注」65頁注5。

参考文献

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  • 班固漢書』表第七上「百官公卿表」上
    • 大庭脩監修、漢書百官公卿表研究会『『漢書』百官公卿表訳注』、朋友書店、2014年。
  • 司馬彪続漢書』「百官志二」

関連項目

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