「SAMURAI SPIRITS」の版間の差分
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『'''SAMURAI SPIRITS'''』(サムライスピリッツ)は、[[1993年]][[7月7日]]に日本の[[SNK (1978年設立の企業)|SNK]]から稼動された[[アーケードゲーム|アーケード]]用[[対戦型格闘ゲーム|2D対戦型格闘ゲーム]]。英題は『'''SAMURAI SHODOWN'''』。
『[[サムライスピリッツ]]』シリーズの第一作目。1788年を舞台に、己の信念の元に闘いに興じる者たちが、徳川幕府によって命を断たれた天草四郎時貞が復活し世界を破滅に導くのを阻止することを目的としている。それまでの己の身体のみで闘う対戦型格闘ゲームとは異なり、登場キャラクター全てが武器を有している。
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== ゲーム内容 ==
=== システム ===
;怒りゲージ
:『サムライスピリッツ』シリーズの最も特徴的なシステム。相手から攻撃されてダメージを受けるたびにキャラクターの体が徐々に赤みを帯びていき、「怒り」ゲージがたまる。このゲージが満タンに達すると「怒りモード」(怒りが頂点になっている状態)が発動する。キャラクターの顔や体の色が赤色に変化し、この状態では攻撃力が倍増する。一定時間が過ぎると怒りが冷め、怒り状態0の元の状態へと戻る。ゲージの溜まりやすさ、発動時間はキャラクターによって異なる。1本目が怒り状態のままで終わった場合、2本目はその怒り状態が維持されたまま勝負をすることになるが、対戦キャラクターに2本取って怒り状態のまま終了しても、次の対戦相手が変わ���と、怒り状態は0になっており最初からの状態になる。
;踏み込み、退き込み
:左右のレバーを2回すばやく入力することで、すばやい動きで踏み込み、または退き込みでき、相手との間合いを取ることができる。
;つばぜり合い
:『サムライスピリッツ』シリーズの特徴的なシステムの一つ。相手と自分の武器がタイミングよくぶつかったり、勝負の開始直後早々につばぜり合いが発生することがある。この状態になると、ボタン連打で競り合うことになり、連打が少なかったり、上手くいかなかった方のキャラクターの武器が飛ばされ、自分から離れた地面に落ち、落ちている武器を拾わない限り素手で戦うことになる。素手でも威力ある技を持つごく一部のキャラクター以外、素手になるとほとんどのキャラクターは不利になり、攻撃の威力が桁外れに小さくなる。
;武器の耐久度
:本作では各キャラクターが持っている武器には個々に耐久設定がされており、相手の武器と自分の武器がぶつかり合うと耐久度は減っていく。耐久度が0になると武器が壊れそのラウンドは素手で戦わなくてはいけなくなる。上記のつばぜり合いの項のように、素手だと大半のキャラクターは不利になることが多い。
;真剣白刃取り
:武器を扱う『サムライスピリッツ』シリーズの特徴的なシステム。素手の状態で相手の斬り攻撃に合わせ弱パンチを出すと白刃取りをし、ノーダメージになる。失敗するとほぼ確実にダメージを受ける。
;素手攻撃
:武器が飛ばされたり、壊れたりした時は素手で戦うことになる。威力は武器攻撃の時より桁外れに小さく、ほとんどのキャラクターは不利な状況に陥り、苦戦を強いられる。武器が飛ばされただけなら自分から離れた地面に刺さっているため、それを拾えば通常通りの武器攻撃ができるようになる。壊れた場合は、そのラウンドを素手で戦うことになる。なお、武器が無くても、蹴りの威力は変わらない。
本作と続編の『真』では『[[ストリートファイター (ゲーム)|ストリートファイター]]』シリーズ風の擬似6ボタンとなっている(ネオジオ版はハード上4ボタンしかないため、AとBボタン同時押しで強斬り、CとDボタン同時押しで強蹴りとなる)。
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=== アイテム ===
背景に飛脚が時々通りすぎ、アイテムを落として行く。落とすアイテムは以下の3つ。
;肉
:回復アイテム。取った者の体力が回復する。2種類あり、大きいほど体力の回復量が多い。
;小判
:得点アイテム。4種類あり、千両箱が得点が多く入り、小判が一番得点が少ない。本作のみ登場。
;爆弾
:妨害アイテム。一定時間経つと爆発し、落とされた場所にいたキャラクターはダメージを受ける。
=== 演舞(ボーナスステージ) ===
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== 登場キャラクター ==
=== 使用キャラクター ===
;[[覇王丸]]
:声 - [[臼井雅基]]
:本作の主人公。雄大な構えから日本刀を振り下ろす。強者との戦いを何より楽しみ、世界には様々な剣術の使い手がいることを老学者に聞き、強い人間と剣を交わすため旅に出る。河豚毒という日本刀が武器。
;[[橘右京]]
:声 - [[や乃えいじ|矢野栄路]]
:居合の達人。斬る直前で刀を抜き切り込む。肺病を患っている。思い人である女性「小田桐圭」に魔界の入り口に咲くと言われる究極の花をわたすために求め歩く。
;[[ナコルル]]
:声 - [[生駒治美]]
:自然を愛するアイヌ出身の少女。大自然の悲痛な悲鳴を感じ取り、敵を討つために宝刀チチウシを抜く決意をする。お供の鷹であるママハハと一緒に戦う。突進技が多く、機動力がある。
:1Pカラーと2Pカラーの勝利デモの顔の表情のグラフィックが大きく変わる。2Pカラーはその別人のような勝気な表情から、プレイヤーから裏ナコルルや紫ナコルルと呼ばれ、以降のシリーズでもグラフィックの変化が恒例となっている。
;[[ガルフォード]]
:声 - [[Kay稲毛|稲毛一弘]]
:[[アメリカ]]・[[サンフランシスコ]]出身で金髪碧眼のアメリカン忍者。流派は甲賀流+ガルフォード忍術。持ち前の明るさと正義感で天草を討つために立ち上がる。武器の忍者刀に加え、稲妻を纏ったクナイや忍術を駆使し、お供の犬であるパピィも忍犬として一緒に戦う。忍者のため、機動力がある。
;[[シャルロット (サムライスピリッツ)|シャルロット]]
:声 - 生駒治美
:[[フランス]]出身の女性剣士。国民を救うため、アンブロジァ討伐に立ち上がる。重い鎧を着用してレイピアを構え、フェンシングのようなスタイルで戦う。
;[[服部半蔵 (サムライスピリッツ)|服部半蔵]]
:声 - 臼井雅基
:伊賀流忍者。息子である長男の真蔵が天草に乗っ取られ、真蔵の身体を解放するため刃を抜く決意をした。機動力があり、手裏剣や煙にまいた移動など、忍者らしい技を多用する。
;[[柳生十兵衛 (サムライスピリッツ)|柳生十兵衛]]
:声 - [[坂井貴行]]
:左目に眼帯をつけた土佐出身の武士。二刀流の使い手。世界では色々な剣術があることを知り、柳生新陰流の力で世界最強を極めるため、世界各地を回る旅に出る。
;[[千両狂死郎]]
:声 - 稲毛一弘
:売れっ子の[[歌舞伎]]役者。歌舞伎の素晴らしさを世に伝えるために旅に出る。薙刀を振り回し、踊るように戦う。
;[[王虎 (サムライスピリッツ)|王虎]]
:声 - 坂井貴行
:[[中国]]出身のある王家の末裔。人材不足のため、異国に有力な人材を探しに旅に出る。大きな青龍刀を使用し、巨体から豪快に技を繰り出す。彼のステージのみ、飛脚が多数の爆弾を投げこんでくる。
;[[タムタム (サムライスピリッツ)|タムタム]]
:声 - 稲毛一弘
:南米のグリーンヘル出身。普段は子ども好きな優しい男性だが、戦いの場では素顔を「神の面」という凶悪な顔を象った仮面で隠している。異常に高い身長(285cm)と細いウエスト(33cm)を持つが、普通の人間である。自分の村の守り神であるパレンケストーンを盗まれたことからタムタムが捜索することとなった。マヤ流という独特の戦い方で、大きな刀と大きな身体で戦う。
;[[不知火幻庵]]
:声 - 矢野栄路
:不知火一族<ref>同じSNK作品である『[[餓狼伝説]]』シリーズの[[不知火舞]]の一族とは無関係。</ref> 最強の戦士。緑色の小柄な身体をしており、人間とは異なる存在。魔界の王になるべく戦う。残忍な性格だが、妻や子供には愛情深い。片手にはめた大きな爪が武器。
;[[アースクェイク (サムライスピリッツ)|アースクェイク]]
:声 - 臼井雅基
:アメリカ・[[テキサス州|テキサス]]出身の忍者。ガルフォードとは忍術を教わった師匠が同じ人物であり元同門だが、本人は流派を我流忍術としている。泥棒稼業に足をつっこんでおり、お宝であるパレンケストーンを狙っている悪漢。武器は鎖鎌を使用するが、巨体を使った技も多い。登場キャラクター屈指の巨体の持ち主だが、忍者なのでスピードはそれほど遅くもない。本作で彼のみ通常投げが通用しない。
=== ボスキャラクター ===
;[[天草四郎時貞 (サムライスピリッツ)|天草四郎時貞]]
:声 - 矢野栄路
:最終ボスキャラクター。アンブロジァに魂が魔界から呼び出され、半蔵の息子である真蔵の肉体を乗っ取った。武器のガダマーの宝珠(盗んだパレンケストーン)で戦う。MVS/ネオジオ版では唯一刃物ではない武器だが<ref>ただし、この武器による通常技でフィニッシュが決まると何故か切る音が入り、残虐演出も行われる。</ref>、一撃の攻撃力が高く、機動力も優れ瞬時に移動できる。アーケード版とネオジオ版ではCPU専用だが、一部の家庭用のみプレイアブルキャラクターとして使用可能。
=== ゲームボーイ版の隠しキャラクター ===
;[[黒子 (サムライスピリッツ)|黒子]]
:声 - 臼井雅基
:背景で試合の判定をするサブキャラクター。ゲームボーイ版のみ使用可能。
;[[飛脚 (サムライスピリッツ)|飛脚]]
:背景を走りながらアイテムを投げ込んでくるサブキャラクター。ゲームボーイ版のみ使用可能。
== 移植版 ==
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== スタッフ ==
*デザイン
**覇王丸:K・SHINTANI-F91(新谷憲司)、まきのえりな
**柳生十兵衛:田中まさみ、MIKI、KUWA・BEE、KAZU
**橘右京:KAZU、THE・FOOL
**服部半蔵:VIOLETCHE NAKAMOTO、OSHIOKI-KEISEN(山口景泉)、K・SHINTANI-F91(新谷憲司)、N・AZUMICHAN、THE・FOOL、まきのえりな
**王虎:GO-GO (DAVE BROS)、K・SHINTANI-F91(新谷憲司)、THE・FOOL、RYU! (DAVE BROS)
**不知火幻庵:K・SHINTANI-F91(新谷憲司)、OSHIOKI-KEISEN(山口景泉)、N.AZUMICHAN、RYU! (DAVE BROS)、THE・FOOL
**ガルフォード:VIOLETCHE NAKAMOTO、OSHIOKI-KEISEN(山口景泉)、K・SHINTANI-F91(新谷憲司)、N・AZUMICHAN、THE・FOOL、まきのえりな
**千両狂死郎:KAZU、まきのえりな
**タムタム:MIKI、田中まさみ、GO-GO (DAVE BROS)
**ナコルル:VIOLETCHE NAKAMOTO、OSHIOKI-KEISEN(山口景泉)、THE・FOOL
**アースクェイク:GO-GO (DAVE BROS)、K・SHINTANI-F91(新谷憲司)、KAZU
**シャルロット:KUWA・BEE
**天草四郎時貞:MIKI
*パピー・デザイン:KUWA・BEE
*ママハハ・デザイン:まきのえりな
*エグゼクティブ・プロデューサー:川崎英吉
*フロント・デザイン:VIOLETCHE NAKAMOTO、MIKI、田中まさみ、K・SHINTANI-F91(新谷憲司)、GO-GO (DAVE BROS)、KAZU、THE・FOOL、RYU! (DAVE BROS)、まきのえりな
*バック・デザイン:福井智章、AAA、OSHIOKI-KEISEN(山口景泉)、YASUPU-、N.AZUMICHAN、OKAP-、MAYU、まきのえりな
*メイン・プロデューサー:ROCKET QUEEN
*プロデューサー:BONEHEAD KEN、SATOPPE-、TOMI-YAN(冨田聖司)、福井智章
*プログラム:NISHIDON、K2、ZOMBIE ABE、CYBER・KONDO、Z'N
*音楽:TATE NORIO(山手安生)、PAPAYA(幡谷正彦)
*サブミッション:RYU! (DAVE BROS)、AAA、MIKI、OKAP-、THE・FOOL、MAYU、まきのえりな
== 評価 ==
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|award1 = 大賞1位<ref name="bestgame2_12"/><br />ベスト対戦格闘賞1位<ref name="bestgame2_12"/><br />ベストグラフィック賞2位<ref name="bestgame2_12"/><br />ベスト演出賞1位<ref name="bestgame2_12"/><br />ベストVGM賞1位<ref name="bestgame2_12"/><br />年間ヒットゲーム6位<ref name="bestgame2_12"/><br />プレイヤー人気5位<ref name="bestgame2_12"/>
}}
;アーケード版
:*ゲーム誌『[[ゲーメスト]]』の企画「第7回[[ゲーメスト大賞]]」(1993年度)において、大賞1位、ベスト対戦格闘賞1位、ベストグラフィック賞2位、ベスト演出賞1位、ベストVGM賞1位、年間ヒットゲーム6位、プレイヤー人気5位、ベストキャラクター賞では「ナコルル」が1位、「覇王丸」が6位、「橘右京」と「ガルフォード」、「パピー」が同率11位、「黒子」が18位を獲得した<ref name="bestgame2_12">{{Cite journal |和書
|title = ゲーメスト大賞11年史
|date = 1998-01-17
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|ref = harv}}</ref>。
:*[[ゲーメスト]]ムック『ザ・ベストゲーム2』([[1998年]])では『名作・秀作・天才的タイトル』と認定された「ザ・ベストゲーム」に選定され、同書にてライターの珈琲ふりーくは本作を「いわゆる武器有り対戦格闘ゲームというジャンルを確立した作品」と位置付けており、武器のリーチの長さの違いや踏み込みによる高速移動が「新たな駆け引きの要素を生んだ」と肯定的に評価、登場キャラクターの人気の高さの他に「鍔迫り合い」や「素手���という概念が新鮮なものであったと称賛した<ref name="bestgame2_109">{{Cite journal |和書
|title = ザ・ベストゲーム
|date = 1998-01-17
526 ⟶ 528行目:
|ref = harv}}</ref>。また本作の最も特筆すべき点として演出面を挙げ、「大斬り一閃」の前の静けさの表現に関しては「このゲームを超えるものはいまだに存在しない」と絶賛、「斬られる前に感覚を研ぎ澄ますことができる時間的、状況的な間が存在した」と指摘した上で、本作は「勝った」という感覚よりも「生きていた」という感覚が強かったと述べた上で「恐怖と隣り合わせゆえに感じられる生、を楽しめたゲームだった」と総括した<ref name="bestgame2_109"/>。
;ゲームボーイ版
:ゲーム誌『[[ファミ通|ファミコン通信]]』の「[[クロスレビュー]]」では、6・5・5・5の合計21点(満40点)<ref name="famitsu">{{Cite web
|date=
|url= https://www.famitsu.com/cominy/?m=pc&a=page_h_title&title_id=13113
549 ⟶ 551行目:
|ref = harv}}</ref>。
:{|class="wikitable" style="font-size:85%; text-align:center; width:50%"
|-
! 項目
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|}
;スーパーファミコン版
:ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、7・7・6・6の合計26点(満40点)<ref name="famitsu2">{{Cite web
|date=
|url= https://www.famitsu.com/cominy/?m=pc&a=page_h_title&title_id=1925
583 ⟶ 585行目:
|ref = harv}}</ref>。
:{|class="wikitable" style="font-size:85%; text-align:center; width:50%"
|-
! 項目
594 ⟶ 596行目:
|}
;メガドライブ版
:*ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、6・8・6・4の合計24点(満40点)<ref name="famitsu3">{{Cite web
|date=
|url= https://www.famitsu.com/cominy/?m=pc&a=page_h_title&title_id=15430
617 ⟶ 619行目:
|ref = harv}}</ref>。
:{|class="wikitable" style="font-size:85%; text-align:center; width:50%"
|-
! 項目
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|}
:*ゲーム本『メガドライブ大全』([[2004年]]、[[太田出版]])では、スーパーファミコン版と比較してキャラクターサイズが大きいことや残虐な表現が再現されていることを肯定的に評価したが、登場キャラクターの内アースクエイクが削除されている点や覇王丸の「大斬り」などの通常技が変更されている点を不満点として挙げた上で「移植時の苦渋の決断がうかがえます」と指摘、さらに後に予定されていたメガCD版が発売されなかったことも含めて否定的に評価した<ref name="megadrivetaizen248">{{Cite book|和書
|author =
|date = 2004-09-29
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== 脚注 ==
{{Reflist|2}}
662 ⟶ 663行目:
{{サムライスピリッツ}}
{{SNK対戦格闘}}
{{DEFAULTSORT:さむらいすひりつつ}}
[[Category:サムライスピリッツ|1]]
[[Category:1993年のアーケードゲーム]]
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